【NHKマイルC】仕上げ人の夢乗せるジャスタウェイ

[ 2012年5月4日 06:00 ]

<NHKマイルC>厩舎周りを運動するジャスタウェイ

 【G1ドキュメント=3日】どんより曇った栗東トレセン。東京は雨だと聞いて、ジャスタウェイ担当の榎本優也助手(30)は「晴れてくれたらいいんだけどね…」と決戦当日の天候を気にかけた。

 昨年の東スポ杯2歳Sでは道悪に末脚の切れをそがれて4着に終わっただけに、パンパンの良馬場が理想だ。厩舎作業を終えて、坂田の取材にしっかりとした口調で答える。「G1でも楽しみを持って送り出せるだけの状態。東京も合う」。ニュージーランドTは最終追い切り後にナイラ(感冒の一種)のため回避。影響が心配されるが「2週前の追い切りで乗った時も楽に坂路で52秒台が出た。それだけ具合がいいんだと思う」と不安を吹き飛ばした。

 直線最後方から度肝を抜く末脚でまとめて差し切ったアーリントンC。榎本助手にとっても重賞初タイトルだった。それまでこの馬も重賞で2、4、4着と勝ち切れず「歯がゆさはあった」と苦笑い。その2週間前にはゴールドシップが共同通信杯を勝ち、記念すべき厩舎の重賞初Vを飾った。とにかく今の須貝厩舎には勢いがある。「ゴールドシップだけじゃないってところを見せたい。簡単にはいかないと思うけどチャンスはあるから」

 今回は人馬共にG1初挑戦だが、左回りも長距離輸送も既にこなしており、心配はいらない。ここで結果を出して、アスカトップレディ(ヴィクトリアM)やゴールドシップ(ダービー)に流れをつなげたい。若き仕上げ人は時折、笑顔を見せながら愛馬に熱い視線を送っていた。

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2012年5月4日のニュース