【NHKマイルC】矢作厩舎“個性派コンビ”で連覇へ

[ 2012年5月4日 06:00 ]

<NHKマイルC>今年はレースに、ガンジス(右)とレオンビスティー(左)の2頭を送る矢作師

 3歳マイル王決定戦「第17回NHKマイルC」の出走馬が3日、確定した。昨年グランプリボスで優勝した矢作厩舎はガンジス、レオンビスティーの2頭出し。万全の態勢を整えて連覇へ視界良好だ。同レースの枠順は4日確定、5日前売りされる。

 NHKマイルCはこの厩舎を抜きにして語れない。08年から5年連続の参戦となる矢作厩舎は09年グランプリエンゼルが3着、10年ダイワバーバリアンが2着と着順を上げて、ついに昨年グランプリボスが1番人気に応えて優勝。付け加えるならここ2年連続で3頭出しと、質、量共に他を圧倒している。

 「僕の好みの馬にマイラータイプが多いこともあるんだろうけど、自分としてはある意味、ダービーのつもりでやっているからね。毎年のように2頭、3頭と出せることはうれしいし心強いよ」

 矢作師は3歳マイル王決定戦への並々ならぬ意欲を口にする。もちろん、今年目指すのは連覇だ。確かに前評判は決して高くない。しかしながら「去年のグランプリボスは別としても、決して見劣らないラインアップ」と言い切る。

 まずは“勢い”のガンジス。キャリアはわずか4戦だが「その分だけ伸びしろはある」と不気味なセリフ。中1週で挑んだ前走の橘Sを勝って、さらに中1週とローテーションは厳しいが「カイ食いもいいし、状態は維持できている」と仕上がりに自信を見せる。ちなみに橘Sを制しての出走は09年3着のグランプリエンゼルと同じだ。

 “経験”豊かなレオンビスティーも侮れない。前走のニュージーランドTは7着だが、終始外を回らされてのもの。「とにかく状態が上がっている。この血統だけど、そこまで距離は心配していない」とグランプリボスと同じサクラバクシンオー産駒で一発を狙う。

 「去年は1番人気で緊張したけど、今年は…。ただ、人気こそないがチャンスはあるよ。レースはどっちを中心に見るとも言えないね」。あくまで評価は五分、個性豊かな2頭で“矢作、ここにあり”を見せつける。

 ≪G1・4戦でスタンバイ≫東京は今週から5週連続G1。矢作厩舎はオークスを除くG1・4戦でスタンバイしている。次週ヴィクトリアマイルはグランプリエンゼル。ダービーは皐月賞3着のディープブリランテ。ラストの安田記念は京王杯SC(12日)をステップに参戦予定のグランプリボス、オセアニアボス。2頭出しのNHKマイルCで先陣を飾るようなら、複数G1優勝の夢も膨らむ。

続きを表示

2012年5月4日のニュース