【中山牝馬S】福永が波乱演出!アルバ 逃げて連覇達成

[ 2012年3月12日 06:00 ]

<中山牝馬S>レースを制したレディアルバローザの鼻をなでる福永騎手(左)。右は笑顔の笹田調教師

 中山牝馬Sは8番人気レディアルバローザが連覇。3連単は62万6350円の大波乱となった。

 終わってみれば独り舞台。まさかの逃げにどよめく場内をよそに、レディアルバローザが堂々と押し切り連覇達成だ。

 「外枠だったし、トレーナー(笹田師)と相談してスタートが良ければ前に行こうと。出して行ったがムキになることなく我慢してくれた」と福永。向正面でホエールキャプチャが外から並びかけても、動じることなく自分のペースを守った。土曜は阪神で5勝、日曜の中山でも2勝と土日で7勝の固め打ち。さえ渡る鞍上の勝負勘が生んだファインプレー。「馬場状態も悪いし手応えは決して良くなかったが、最後まで頑張ってくれた」と久々にコンビを組んだ相棒の奮闘を称えた。

 笹田師も満足の表情。「ジョッキーには自分の勘に任せてと伝えたが、うまくいった。馬場のいいところを選んで走っていた」と称賛。次の目標は昨年3着に敗れたヴィクトリアマイル(5月13日、東京)。「強い馬(ブエナビスタ)が抜けたのでうちの馬も上位に入ると思う。本番も(福永)祐一で行きたい」とG1獲りへ力を込めた。

 連覇は連覇だが、昨年は震災直後で日程が延期となり、中山から阪神に変更されて行われた中山牝馬S。今年は震災からちょうど1年を迎えた日の開催。岩手の保育園を訪問するなど、地道に支援活動を続ける福永は「こういう日に競馬をさせてもらって、勝たせてもらったことをしっかりと受け止めたい。自分ができる限りの支援を続けていきたい」と決意を新たにした。

 ≪異なる競馬場での同一重賞連覇≫最近ではキンシャサノキセキ(高松宮記念、10年中京→11年阪神)など、84年のグレード制導入以降は12頭が達成。シゲルホームランは93年札幌→94年函館→95年札幌でセイユウ記念を3連覇

 ◆レディアルバローザ 父キングカメハメハ 母ワンフォーローズ(母の父テハノラン) 牝5歳 栗東・笹田厩舎所属 馬主・ロードホースクラブ 生産者・北海道新ひだか町ケイアイファーム 戦績23戦5勝 総獲得賞金1億8493万3000円。

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