【有馬記念】ジャガーメイル極上！ＪＣ以上の迫力

＜有馬記念＞サイオン（奥）と併せ追い切るジャガーメイル

　「第５６回有馬記念」の枠順が確定した２２日、美浦トレセンでは関東馬２頭が木曜追いを行った。ジャパンＣ３着で復調のノロシを上げた昨年の天皇賞・春優勝馬ジャガーメイルはラスト１Ｆ１１秒２と極上の切れ味。先週の朝日杯ＦＳで１着アルフレード、２着マイネルロブスト、３着レオアクティブと上位独占の関東勢。今週も東の底力を見せる。

　ジャガーメイルが絶好の動きだ。ポリトラックで僚馬サイオン（５歳準オープン）の３馬身前で先行。４コーナーでサイオンが内から並びかけたが、グンと重心が沈み、１Ｆ１１秒２で１馬身先着した。１４番人気で３着に激走したジャパンＣを上回る迫力だ。

　最終追いは前走と同様にブリンカー着用で臨戦態勢を整えた。橋本助手は「半マイルから１Ｆ１５秒台で入り、しまいはトップスピードで気合を入れる指示。動きは良かった。ブリンカーを着けたことで馬もピリッとしてレースだと分かっている」

　京都大賞典４着、天皇賞・秋９着とリズムに乗れなかったが、前走で激変。直線は馬群を縫って伸びた。「京都大賞典は七～八分の出来。天皇賞は時計が速すぎて不完全燃焼だったが、調教の強度も上げて出来は良くなっていた。前走は久々にこの馬らしい走り。その後もいい意味で変わりない」と調整は順調だ。

　中山は０８年１月の１０００万（４着）以来だが陣営は前向きだ。「中山は久々だが、若い頃のように後方一辺倒ではないし、この距離なら中団につけられる。Ｇ１ばかり使ってきた馬。ここでも格は劣らない」と橋本助手は力強く結んだ。朝日杯ＦＳ１～３着独占で勢いに乗る関東勢の中でも、堀厩舎は高松宮記念（キンシャサノキセキ）、安田記念（リアルインパクト）のＧ１・２勝を含め、今年重賞５勝。オーラス有馬で“堀軍団”の底力を見せる。