【新潟記念】ナリタクリスタル 史上初の連覇

[ 2011年8月28日 16:45 ]

 第47回新潟記念(28日・新潟11R芝2000メートル・良11頭、G3)は5番人気で武豊騎手騎乗のナリタクリスタル(牡5=木原)が優勝。勝ち時計は1分59秒1。新潟記念として史上初の連覇を飾った。

 11頭立てとやや寂しい少頭数となったサマー2000シリーズ最終戦は、レース前から逃げ馬不在でどの馬が行くのか混沌とした様相でスタートを迎えた。

 2番人気に推されたエオリアンハープが出遅れる中、押し出されるようにサンライズベガとナリタクリスタルが先手を奪う。最終的にハナに立ったのはベガで、クリスタルは番手に控えじっくりと追走していった。3番手以降は、オペラブラーボ、ヤマニンキングリー、タッチミーノット、セイクリッドバレーと続いた。

 ゆったりと流れ前半1000メートルは60秒9のスローペース。 3、4コーナーでさすがに後方の各馬も早めに押し上げにかかるが、依然ベガ、クリスタルの2頭から3番手以降の各馬との差は開いたまま。 

 直線半ばを過ぎても先頭はベガで、クリスタルが2番手で虎視たんたんとタイミングを図る。3番手からブラーボ、内を狙うセイクリッド、外のタッチミーあたりがこれに迫る。さらに後ろからは、大外を回したプティプランセスとエオリアンも末脚に賭ける。

 残り200メートルでクリスタルがベガと馬体を並べると、ベガもこれに食い下がって大接戦を演じたが、ゴール直前でクリスタルが頭ひとつ抜け出しこのレース連覇を達成。G3・3勝目を飾った。

 「この馬は気持ちひとつ」と陣営も口を揃えるほど気性面が最大で唯一の課題であったクリスタル。今日は広いコースに、揉まれない好位からの競馬、直線で先に抜け出したベガと併せ馬の形になったことなどがプラスに働いたようだが、もともとはこの位やれて当たり前の馬。トップハンデ57.5キロ、新潟記念に連覇なしというジンクスなどの壁を乗り越えたクリスタルの今後は、相変わらず精神面の成長が鍵を握るようだ。

 なお、クビ馬差の2着に9番人気のサンライズベガ、そこから1馬身1/4差の3着には3番人気のセイクリッドバレーが入線した。 

 ◆ナリタクリスタル 5歳牡馬 父スペシャルウィーク、母プレシャスラバー。白老ファーム生産。馬主は(株)オースミ。戦績は25戦8勝。

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2011年8月28日のニュース