【関屋記念】セイクリッドバレー、雪辱へ12秒0

[ 2011年8月4日 06:00 ]

坂路で追い切るセイクリッドバレー

 昨年2着の雪辱を期すセイクリッドバレーは坂路で最終調整。4F62秒6で脚慣らしをしてから迎えた2本目。1F14秒6のゆったりとしたペースで入り、13秒2→12秒7と滑らかに加速していく。終始馬なりだったがラスト1Fも12秒0とさらに加速。追えばまだまだ伸びそうな余韻を残しつつ軽快に駆け上がった。

 「併せ馬だとなぜかチグハグになってしまうので、最近はずっと単走で調整している。やればいくらでも時計が出てしまう馬なので、指示通りのちょうどいい追い切りができた。しまいの反応も良かったよ」。動きを見届けた高橋裕師も満足そうな表情を浮かべた。

 3歳時は菊花賞まで駒を進めた素質馬だが、その後は激しい気性がネックとなって伸び悩んだ。「掛かるので、乗り役も意識して、どうしても後ろからの競馬になってしまっていた」と指揮官が振り返るように、後方待機から末脚届かずの競馬が続いた。

 だが、5歳を迎えた今年、課題の精神面が急成長。中団で折り合うスタイルを確立し、5月の新潟大賞典で重賞初制覇。3歳時の信濃川特別以来、約2年ぶりの白星で進化を証明。「実戦でいろいろ覚えてくれた。今は折り合いのことを考える必要がないし、後ろから行かなくても平気だろう」と師は話す。

 自慢の決め手が生きる新潟芝は【3202】。最も得意にしているコースで2つ目のタイトルを手にすることができるか。進化したセイクリッドの真価が問われる一戦だ。

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2011年8月4日のニュース