佐藤摩弥デビューへ!師匠は初戦V「確信」

[ 2011年7月11日 06:00 ]

11日の川崎4Rでデビューする佐藤摩耶

 44年ぶりに誕生した女子オートレーサーの佐藤摩弥(19)が、同期の坂井宏朱(30日、船橋デビュー)に先駆けて11日、川口4Rで初陣を迎える。

 気温35度超、走路温度が推定60度にも達した10日の前検日。佐藤は大粒の汗を流しながら愛車セリーナと真剣に向き合っていた。タイヤを取り換えては試走を繰り返す。愛車も佐藤自身も全力で、しゃく熱地獄と闘った。「もう一回行ってみます」。アドバイスを送る先輩にそう言い残し、何度もロッカーを後にした。

 5回の試走を終えた佐藤は「ズルズル滑ってどのタイヤを使ったらいいのか分からない」と最後まで険しい表情のまま。「2級車(新人が使用する500CCのエンジン)でこれだから、1級車(通常の600CCのエンジン)はもっと滑るでしょうね」と想定60度に達した走路でのセッティングの難しさを痛感した。だが、周囲の評価は正反対だ。師匠・吉田幸司は「自分が見てきた練習で佐藤は1度もスタートで失敗していない。あとはいつもの走りができるかどうかだと思っていたが、これならいける。(初陣勝利は)確信に変わった」と太鼓判。記者席からは「こんなに速く走る新人は見たことがない」と驚きの声が上がった。

 佐藤と後続車とのハンデ差は2、3Rに出走する他の新人同様に30メートル。「ハンデを気にしないで走らないと、今後(ハンデが)いくつあっても追いつかれてしまう。とにかく全力で行きます」。一生に一度の晴れ舞台でモトクロス界の元美少女アイドルはぶっちぎりのゴールを目指す。

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2011年7月11日のニュース