【宝塚記念】最高潮アーネストリー「本当にいい」

[ 2011年6月22日 06:00 ]

<宝塚記念>戴冠を狙う6歳馬アーネストリー

 春のグランプリ「第52回宝塚記念」はデビュー以来最高潮の出来で挑む古豪アーネストリーが不気味。ブエナビスタVS4歳馬の構図に待ったをかけるのは6歳の古豪だ。万全の出来ではなかった昨年の宝塚記念でも3着。今度こそ悲願のG1タイトル奪取を狙う。

 重賞3勝、G1・3着2回の実績を誇るアーネストリーが、最高潮の出来で昨年(3着)のリベンジに挑む。過去10年で宝塚記念は1勝、3着3回と好相性の佐々木師が、リズミカルな口調で好調を伝えた。

 「いいよ。すごくいい。本当にいい。絶好調だった札幌記念(1着)の時よりもいいんだ。前走からガラリ一変している。前走後は何の不安はなく、すぐに乗り込めたからね。今までではありえないこと」

 これまではツメや腰の不安で順調に使えないこともあった。だが、今回は違う。「土曜の競馬が終わって火曜には坂路を駆け上がった。体質的なものがしっかりしてきたね」とトレーナーは成長を口にする。

 前走・金鯱賞は昨秋の天皇賞(3着)以来、7カ月ぶりの実戦だったが、持ち味のしぶとさを発揮して3着。佐々木師は「前走であらためてこの馬の地力を思い知らされた。4コーナー手前で手が動き出して、久しぶりに着外に敗れるのかと思ったが、ゴール前でまた盛り返してきた」と評価する。

 昨年の宝塚記念(3着)もレース直前にアクシデントに見舞われた。担当する田重田(たじゅうた)厩務員は「昨年は1週前に微熱が出るアクシデントがあって、ダメかと思った」と明かす。それでも2着のブエナビスタとは0秒1差の接戦を演じた。

 出来に関しては申し分ない。気になるのは天気だけだ。やや重以上の道悪は、6戦して勝ち星はゼロ。佐々木師も「雨が降って勝ったことがないからね。レコード勝ちしているように、良馬場でやりたい」と祈りを込めた。

 最後にトレーナーはこれまで事あるごとに比較されてきた厩舎の先輩の名前を出した。「タップダンスシチーよりもいい心臓をしているし、何とか勝ちたい」。04年の宝塚記念を制した偉大な先輩に近づく一戦となるか。

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2011年6月22日のニュース