動物好き高じ小1で決意 17歳新人・田中が初勝利

[ 2011年4月15日 06:00 ]

デビュー当日に2戦目で初勝利を挙げた川崎の新人騎手・田中涼

 【地方競馬です!!】1カ月ぶりの南関競馬再開と同時に新年度の開幕シリーズとなった川崎で、17歳のフレッシュマンが明るい話題を提供した。デビューとなった13日3R、2戦目で初勝利を挙げた新人騎手・田中涼(川崎・武井栄一厩舎)だ。騎手養成所時代の競走実習では1度も1着になったことがなかった。7馬身差の逃げ切り。初体験に「周りに馬がいなかったし、とにかく夢中でよく分かりませんでした。ゴール後しばらくして“勝ったんだ…”と」。初々しい笑顔を見せた。

 父母ら家族が見守る中でのメモリアルV。父・健児さん(42)、母・千春さん(41)は「とにかく動物が好きな子だった」と言う。最初は動物全般。親戚を含め競馬に縁はなかったが、徐々にその対象は馬へと…。小学1年で「騎手になる」と断言し、競走馬の血統もかなり頭に入っていたというから驚きだ。「これからが大変だと思うけど、体格も向いていたし好きなことができるのだから幸せですよ」と健児さん。

 最初は馬に乗るのが怖かった。2年間の訓練、厩舎実習などで徐々に自信をつけた。デビュー前、田中にセールスポイントを尋ねると「何もないんで…努力しかないと思っています」と笑った。たとえ困難にぶつかっても、その積み重ねで乗り越えてほしい。(池田 裕文)

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2011年4月15日のニュース