【スプリングS】グランプリボス体調万全も「今回は挑戦者」

[ 2011年3月24日 06:00 ]

岩田騎手を鞍上に坂路を駆け上がるグランプリボス

 いきなりから能力全開の仕上がりだ。2歳王者グランプリボスの最終追い切りは坂路で馬なり単走。デビュー戦以来、コンビ復活となる岩田を背に軽快に駆け上がっていく。課題の折り合い面も難なくクリアして、4F53秒2~1F12秒6をマークした。

 「折り合いが鍵になる馬だから、今週は併せたくなかった。だから先週びっしりやって、今週が馬なりというのは予定通り。もう体はできているよ」。矢作師は開口一番、プラン通りを強調した。1週前追いではCWコースでウィズディクタット(7歳1600万)と併せ馬。馬の後ろで折り合いをつけることを主眼に、1秒後方から追いかける形を取り、最後は鋭く伸びて1秒4差の先着。時計も6F79秒0~1F11秒5と文句なしだった。だからこそ、直前は軽めで何の心配もいらないと言うわけだ。

 父はサクラバクシンオーで距離がマイルから1800メートルに延びるのは決して歓迎はできない。「昨年よりもパワーアップしているから、レースでも1回は引っ掛かると思う。そこでどれだけ我慢ができるか…。1Fの距離延長は挑戦。今回は挑戦者の立場だよ」

 指揮官はこう前置きした上で「皐月賞かNHKマイルCのどちらかを勝たないと、海外なんて言えないからね」と続けた。6月には英国のセントジェームズパレスSへの遠征プランがある。夢実現のためにも、ここでも王者らしい競馬が求められる。

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2011年3月24日のニュース