星条海斗 17年目の“初センター”勝算あり

[ 2016年9月25日 05:30 ]

専科入りしてからの初主演に「今までの経験のにじみ出た舞台に」と話す星条海斗
Photo By スポニチ

 専科スター・星条海斗が10月10日、兵庫・宝塚バウホールで開幕する「FALSTAFF」(21日まで)で初主演に挑む。入団17年目、専科に異動してからの初主演は異例だが「今、この時期に頂くということは今が私の旬なのだと。これまでの経験が味になって作品ににじみ出ればいいなあ」と照れた。

 主演抜てきも異例なら、作品の質も宝塚の常識を超えたものになりそうだ。シェークスピアが生み出した特異な騎士・フォルスタッフ(星条)が「ロミオとジュリエット」の世界にまぎれ込んだことで起こるロマンチック・コメディー。「私の役ってめっちゃ嫌われ者なんです。“あんなヤツ最低”とか言われながら登場する。宝塚の主演ではあり得ないですよね」と笑うが、どんな役でも強烈なインパクトを生み出してきた星条なら…という楽しみが湧く。

 「うまく気持ちが言えないところとか、不器用さとか。実は役と共通しているところはいっぱいあるんです」と、その表情にも“勝算あり”がにじみ出る。

 昨年7月、月組から専科に異動した。心持ちも大きく変わった。「今までは組で役をもらうことしか考えられなかったけど、今は宝塚全体で需要のある人になりたい。もっと言えば他の世界からも魅力的に見られる舞台人でありたい」。大きな視野を持ち始めた星条が、さらに頼もしい存在となってセンターで輝きそうだ。 (土谷 美樹)

 ★星条 海斗(せいじょう・かいと)7月19日、神奈川県横浜市生まれ。00年初舞台。月組に配属となり06年「暁のローマ」で新人公演初主演。抜群の存在感で重要な役を演じ続け昨年7月、専科へ異動。身長1メートル73。愛称「マギー」。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る