明日海りお(下)“盟友”に感謝込め別れの共演

[ 2017年10月24日 10:00 ]

「舞台は一瞬たりとも気が抜けない」と話す明日海りお
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 東京・TBS赤坂ACTシアターで上演中の花組トップスター・明日海りお主演のミュージカル「ハンナのお花屋さん」(29日まで)。「本当の幸せは何なのか」と、普遍的なテーマの中に戦争や移民問題もにじませる骨太なミュージカルだ。

 明日海も「心から役になりきっていないと舞台に出てしまうので、一瞬たりとも気が抜けないし、男役として培ってきたものが浮き彫りになる役」と気合が入る。

 さらに、この作品には特別な思いもある。父親役を演じ、約2年半にわたって明日海をそばで支えてきた芹香斗亜(せりか・とあ)が同作を最後に宙組に異動するからだ。「私が上級生、というより一緒にやってきた感があるので寂しさは残るけれど彼女なら大丈夫」と感謝し太鼓判を押した。

 これが終われば来年1月1日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する話題作「ポーの一族」が控える。萩尾望都さん原作の少女漫画の舞台化で永遠の命を持つ少年を描く。先日、解禁になったポスターでは、その劇画から飛び出したかのような美しさが話題になった。「OKが出るまで、なかなか大変で」。明日海も苦笑いを浮かべるほど“難産”だったが「ザ・男役という役ではないので、難しいと思いますが私自身も楽しみ」。明日海の挑戦はまだまだ続く。 (土谷 美樹)

 ◆明日海(あすみ)りお 6月26日、静岡市生まれ。静岡雙葉中を経て03年初舞台。月組配属。08年「ホフマン物語」でバウホール初主演。同年「ME AND MY GIRL」で新人公演初主演し、本公演では女役のジャッキーを演じるなど一躍若手スターとして注目の存在に。13年花組に組替え。翌年5月、トップスターに。身長1メートル69。愛称「みりお」。

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