明日海りお(上) 自分の原点見つめて大輪咲かす

[ 2017年10月23日 17:00 ]

「役と自分の今の心境がリンクする」と話す明日海りお
Photo By スポニチ

 花組トップスター・明日海りおが念願の「花屋」に扮したミュージカル「ハンナのお花屋さん」。東京・TBS赤坂ACTシアターで上演中の話題作だ(29日まで)。

 上演前には“花屋修業”にも行った。「子供のころからお花が大好き。だけど実際働くのはすごく大変なんだな、と。水揚げ作業とか、アレンジとか。すごく役に立ちました」と話す。

 作品はデンマークで生まれた青年(明日海)がロンドンで生花店を開き、大きなビジネスチャンスがやってきた時「自分には何が大事なのか?」と本当の幸せを見つめ直す姿を描く。

 故郷の静岡から宝塚にやってきて、さまざまな鍛錬を積み重ね花組のトップに就任した明日海にとっては、役の気持ちがよく分かるという。トップになって3年がたち「どういう男役になりたかったんだっけな?とか、どういう舞台人になりたかったんだっけ?と、トップになって3年たった今、もう一度最初のころの夢を見直して…という心境だったので、この役と本当にリンクする」と、職業の差はあれ自身の心境と重ね合わせている。

 実は今回、作・演出の植田景子氏とは深い縁がある。月組時代、最下級生で出演した「THE LAST PARTY」がきっかけで芝居が大好きになった。小さな役ではあったが「持っている小道具にも通行人にもすごく意味があることを教えられた」。さまざまな意味で“原点”を思い出し熱演を続けている。 (土谷 美樹)

 ◆明日海(あすみ)りお 6月26日、静岡市生まれ。静岡雙葉中を経て03年初舞台。月組配属。08年「ME AND MY GIRL」で新人公演初主演。12年「ロミオとジュリエット」でトップスター龍真咲とロミオを役替わりで演じる。13年3月、花組に組替えとなり14年5月、トップスターに。身長1メートル69。愛称「みりお」。

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