紅ゆずる(上)特別な拍手くれたファンへ感謝の演技を

[ 2017年7月22日 05:30 ]

再演作に「ほとんど覚えてないので逆に新鮮」と話す紅ゆずる
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 星組トップスター紅ゆずるが、早くもトップお披露目公演だった「オーム・シャンティ・オーム」の再演に挑む。大阪・梅田芸術劇場で22日〜8月7日に上演する同作は今年1月、紅率いる新生星組の“船出”として東京国際フォーラムで上演。ただ、当時は大阪公演が決まっておらず、あまりの評判にわずか7カ月での再演決定となった。

 しかし、紅は「(大劇場公演の)“スカーレットピンパーネル”を挟んでいるので、実はあんまり覚えてない」と笑う。しかも準主役だった礼真琴の役を七海ひろきが演じるなど、トップコンビ以外の主要キャストがほとんどが代わったこともあり「再演というよりは一からつくっている感じ。でも下手に覚えていると記憶をたどってしまうので、逆に新鮮で良かった」と胸を張る。

 同作はインド映画としても大ヒットした「恋する輪廻(りんね) オーム・シャンティ・オーム」のミュージカル版。笑いの要素もたっぷりあり、今回の脚本が紅への当て書きでもあることから「私と重なっていると、よく言われますが、深く考えずに場面場面を気軽に楽しんでほしい」と訴えた。

 東京公演での初日。トップスターとして初めて浴びるスポットライトに「凄い拍手だな、と。“よし!”ってスイッチがオンになったような。それも自家発電的ではなく、その拍手に押し上げられたような感覚だった」と、その胸の高鳴りは今も深く刻まれている。ファンへの感謝を改めて感じたこの作品の再演には、紅も特別な思いがあるはずだ。(土谷 美樹)

 ◆紅(くれない)ゆずる 8月17日、大阪市生まれ。東大谷高を経て02年初舞台。星組に配属。08年「スカーレットピンパーネル」で新人公演初主演。11年「メイちゃんの執事」でバウホール初主演。スッキリした男役でありながら、コメディーセンスも抜群。16年11月トップスター就任。身長1メートル73。愛称「さゆみ」。

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