北翔海莉 女性に“変身中”ピッタリの役

[ 2017年6月26日 21:10 ]

宝塚退団後初となるミュージカル「パジャマゲーム」への意気込みを語る北翔海莉
Photo By スポニチ

 元星組トップスター北翔海莉(36)が9月25日、東京・日本青年館ホールで開幕するミュージカル「パジャマゲーム」で女優デビューする(10月15日まで。大阪は10月19〜29日、シアター・ドラマシティ)。

 退団して約半年。早速全国でコンサートを行い「毎日違う人に出会い、常に神経が張りつめてて死にそうだけど、自分がやりたい事ばかりなのでうれしさが勝っている」と、生き生きした表情が印象的だ。

 同作は1954年、好景気に沸く米国を舞台に、パジャマ工場でのゴタゴタを描くミュージカル・コメディー。北翔は賃金アップを求めて闘う労働組合の女性リーダー、ベイブに扮し「仕事一本で恋にも不器用な男勝りの女性。男役から女性に変わっている真っ最中の私にはピッタリだと思う」と笑った。

 中学を卒業し、男役修業を極めて21年。三拍子そろった、中でも卓越した歌唱力でファンを魅了してきた。今は「女性としてどう振る舞うのか。何から手をつけていいのかもまだまだ分からない」と話し、楽譜を見てもついつい男性パートに目がいってしまうという。

 それでも毎日が新鮮だ。トップ時代はなかなか電車にも乗れなかったが、東京で始めた一人暮らしでは電車で普通に移動。「1日3人ぐらいにはファンから声を掛けられますね。でもそういうこともうれしかったりするんです」と声を弾ませる。「今まで培ったことを生かしつつ、また新たな修業の始まりだと思っています。常に新しい自分を見せられるような舞台人でいたい」。新たな挑戦の始まりに目を輝かせた。(土谷 美樹)

 ◆北翔 海莉(ほくしょう・かいり)1981年(昭56)3月19日、千葉県松戸市生まれの36歳。96年、最下位で宝塚音楽学校入学。98年初舞台を踏み月組、宙組、専科と渡り15年星組に組替えしトップスター就任。昨年11月「桜華に舞え」で退団。

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