紅ゆずる 「劣等生」が成長見せる晴れ舞台

[ 2017年3月6日 18:40 ]

「成長した姿を見せたい」と話す紅ゆずる
Photo By スポニチ

 星組新トップスター紅ゆずるの大劇場お披露目公演「スカーレットピンパーネル」が10日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する(4月17日まで、東京公演は5月5日〜6月11日)。

 同作は08年、紅が新人公演初主演を務めた思い出の作品。当時トップだった安蘭けい(46)の一挙手一投足に目をこらした。「当時は気づかなかった“深み”みたいなのを今は感じていて、稽古に入った当初は“懐かしいな”と思っていたけれど、今は必死で懐かしがってる場合じゃなくなっている」と笑わせた。

 舞台はフランス革命の混乱期。恐怖政治が横行していた時代に罪なき貴族を助けようと、仲間と結託して救出する英国貴族の痛快活劇だ。マネるのに必死だった9年前から「絶対的な正義感の中に“この人、何考えてるんだろう?”みたいな側面が出せれば」と話す。

 当時、本公演では紅も主演パーシーの“仲間”ベンに抜てきされていた。「一言のセリフでも言えなくて。毎日2時間ぐらい、ずっと(演出の)小池(修一郎)先生に怒られていて、それでもできないので“役を外す”とまで言われた」と思い出はほろ苦い。しかし一方で「それだけ愛情をかけていただいてたんだ、と今凄く思う。小池先生に恩返し?いや“成長したな”と思っていただきたい。あれだけ怒っていただいたのに成長してなかったら悲しすぎるから」。入団時の成績は下から2番目。自称「劣等生」と振り返る下級生時代からの大躍進を舞台でも見せてくれそうだ。 (土谷 美樹)

 ◆紅(くれない)ゆずる 8月17日、大阪市生まれ。東大谷高を経て02年初舞台。星組に配属。08年「スカーレットピンパーネル」で新人公演初主演。11年「メイちゃんの執事」でバウホール初主演。14年「風と共に去りぬ」ではレット・バトラーを演じ話題に。昨年11月、北翔海莉の退団を受けトップスター就任。身長1メートル73。愛称「さゆみ」。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る