留依蒔世 ケガ乗り越えて涙の初主演

[ 2017年2月18日 15:00 ]

満を持して新人公演初主演に挑む留依蒔世
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 新人公演最後の年、入団7年目を迎えた留依蒔世が21日、兵庫・宝塚大劇場で行われる宙組公演「王妃の館」の新人公演で初主演を射止めた(東京公演は4月13日)。「決まった時は素直にうれしくて泣いてしまった」と恥ずかしそうに明かした留依。

 その裏にはケガを乗り越えたことへの喜びもある。昨年、ケガで大劇場公演「Shakespeare」を全期間休演。舞台に戻るまで半年もかかった。若手として注目され始めた時期だっただけにショックを隠せなかったという。「当時は自分が情けなくて悔しくて。“何で今?”と焦りもあった。でも休んでいる間にいろんな人と関わることもできたし、自分に足りなかったモノが見えて、今となっては無駄ではなかったと思える」と力強い。

 バレリーナを目指していたほどのダンスと歌唱力に定評があり、昨年8月に行われた「エリザベート」の新公ではオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフを好演。存在感を示した。今回は浅田次郎氏原作のコメディーミュージカル。作風は180度違うが「兵庫出身なので、お笑いが身近なものでしたからね。その場の柔軟な空気を感じて凝り固まらずに作っていきたい」とイメージトレーニングは完璧だ。ケガを乗り越え、たくましさを手に入れたスター候補生の大舞台に注目だ。(土谷 美樹)

 ◆留依 蒔世(るい・まきせ)6月23日、兵庫県尼崎市出身。市立塚口中を経て11年、首席で入団。宙組に配属となり、その年の阪急電鉄初詣ポスターを務める。身長1メートル72。愛称「あーちゃん」。

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