実咲凜音 最後の挑戦「限界超えるまで」

[ 2017年1月23日 19:00 ]

「限界を超えられるまでやりたい」と意欲を見せる実咲凜音
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 4月30日の東京公演千秋楽を最後に退団する宙組トップ娘役・実咲凜音。サヨナラ公演「王妃の館/VIVA!FESTA!」(宝塚大劇場=2月3日〜3月6日、東京宝塚劇場は3月31日開幕)の稽古も佳境に入り「刻々と卒業の日が近づいているんだなと実感しています」とかみしめるように話した。「当たり前のようにやっていたことが、例えば“こうやって振り付けをしていただくのも最後なんだな〜”と思うと、ふと帰り道に何とも言えない寂しさを感じます」と心境を明かした。

 浅田次郎氏原作のコメディー「王妃…」では、ダブルブッキングを仕組んで騒動を巻き起こすツアーコンダクター役。実咲といえば、最近はエリザベートなど王妃役が続いたこともあり「まず日本人役っていうのが新鮮。今までにやったことのない役だし、作品だし。最後にこういう挑戦をさせてもらうことにも感謝したい」と笑顔を見せた。

 入団直後から抜てきが続き、順風満帆な宝塚生活だった。しかし「だからこそ」の苦悩もあったという。それでも笑顔で舞台に立ち続けたのは「根底に宝塚の舞台が好きだったから」と言い切る。トップスターをより輝かせるかれんな娘役だった。下級生の花組時代から、コンビを組んできたトップスター朝夏まなとからは「最後は自分のために花を咲かせて」と言葉をもらった。「こんなに幸せなことはないですね。限界を超えられるまでやりたい」。実咲は完全燃焼を誓った。 (土谷 美樹)

 ◆実咲 凜音(みさき・りおん)7月5日生まれ、神戸市出身。兵庫県立須磨友が丘高を経て09年初舞台。花組配属。三拍子そろった娘役として当初から注目の存在で、翌年8月には「麗しのサブリナ」で新人公演初ヒロイン。同11月「コード・ヒーロー」でバウ初ヒロインを務め、12年5月、宙組に組替え。同7月、凰稀かなめの相手役としてトップ娘役就任。身長1メートル63。愛称「みりおん」。

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