365日 あの頃ヒット曲ランキング 1月

【1977年1月】青春時代/森田公一とトップギャラン 「津軽じょんがら節」参考でヒット

[ 2012年1月12日 06:00 ]

 ★77年1月ランキング★
1 青春時代/森田公一とトップギャラン
2 ソウルこれっきりですか/マイナー・チューニング・バンド
3 S・O・S/ピンク・レディー
4 北の宿から/都はるみ
5 むさし野詩人/野口五郎
6 赤い衝撃/山口百恵
7 ペッパー警部/ピンク・レディー
8 ラスト・シーン/西城秀樹
9 どうぞこのまま/丸山圭子
10 あばよ/研ナオコ
注目初恋草紙/山口百恵
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

 【青春時代/森田公一とトップギャラン】

 曲のイントロはなんと「津軽じょんがら節」を参考にした。「日本人は土俗的なメロディーに知らず知らずの間にひかれるところがある」。売れっ子作曲家、森田公一ならではのヒットの法則でインパクトのある前奏でスタートする「青春時代」。歌詞も歌い出しから印象的なフレーズが並んだ。

 「卒業前の半年で 答えを出せと言うけれど」で始まり、サビは「青春時代が夢なんて 後からほのぼの思うもの」と続く。親しみやすいメロディーとともにこの歌詞が青春時代が終わった20代後半から30代、40代の琴線に触れた。

 普段邦楽のレコード、しかも男性が歌う歌を買わない世代が手を伸ばしたことで、76年8月21日発売のシングル盤は翌77年、オリコンランキングで1月17日付から4週連続1位に立つなど、大台突破の102万枚を記録。結成して8年。森田公一とトップギャラン初の大ヒット曲となった。

 天地真理「ひとりじゃないの」、アグネス・チャン「ひなげしの花」、キャンディーズ「ハートのエースが出てこない」…。数々のヒット曲を作曲してきた森田。CMでは1000曲以上手掛けたが、それと平行してトップギャランの活動を進めてきた。「作るだけでなく、歌って発表する場を持ちたい」という考えからだった。当初はジャズコーラス的な方向性を目指していたが、本場の米国へ行って考え方を変えた。

 「やはり日本語で日本人のハートに訴えなければウソ」。アイドルやニューミュージックが全盛の中で「30代前後の人が歌える歌を」という思いから生まれたのが「青春時代」だった。

 日大芸術学部でクラシックを専攻していた森田だが、ジャズ喫茶でピアノを弾いたり、CMソングを手掛けたりと、学生時代から音楽業界に顔を出していた。コーラスグループ「原トシハルとB&B7」を経て、69年にトップギャランを結成。衰退期にあったグループサウンズの各グループのリーダーばかりを集めて6人で組んだ。

 77年に紅白歌合戦に初出場。その後も存在感のある作品を発表したが、80年に解散。森田も「レコード会社にパワーがなくなった」として、次第に芸能界の第一線から身を引き、今度は校歌や社歌などの作曲を積極的に行い、町おこしにも一役買った。

続きを表示

バックナンバー

もっと見る