365日 あの頃ヒット曲ランキング 1月

【1990年1月】あいにきてI・need・you!/GO―BANG’S きっかけは…

[ 2012年1月4日 06:00 ]

★90年1月ランキング★
1 くちびるから媚薬/工藤静香
2 クリスマス・イブ/山下達郎
3 あいにきてI・need・you!/GO―BANG’S
4 勇気のしるし/牛若丸三郎太
5 学園天国/小泉今日子
6 しょっぱい三日月の夜/長渕剛
7 麦畑/オヨネーズ
8 シングル・アゲイン/竹内まりや
9 Diamods/プリンセス・プリンセス
10 ENDLESS RAIN/X
注目Midnight Taxi/中山美穂
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【あいにきてI・need・you!/GO―BANG’S】

 時はバブル経済真っ只中。山下達郎の「クリスマス・イブ」があちらこちらで流れた日々から、今度は年末年始の休みモードに。大学生をはじめ、若手の男女はこぞって新しい恋を求め、または今ある愛を育むためスキー場を目指した。

 そんな年末の89年12月27日にリリースされたのが、北海道出身の3人娘のガールズバンド「GO―BANG’S」の「あいにきてI・need・you!」。スキーショップ「アルペン」のCMソングとしてテレビからサビの部分が流れると、気持ちはもうスキー場。ステキな恋物語の展開を“都合のいいように”想像しながら、この曲をCDシングルからカセットテープに録音(そういう時代だった)、カーステレオのインデックスの1本にして、雪道を走った。

 デビューのきっかけは、札幌のライブハウスに置き去りにされたカセットテープだった。高校卒業後、3年間インディーズとして活動していたバンドだが、ボーカル&ギターの森若香織が上京することになり解散。記念に、とオリジナル曲を録音したテープを作った。

 このテープをたまたま耳にしたのが、RCサクセションの忌野清志郎だった。清志郎がいい意味での「まとまりのなさ」を気に入り、メジャーデビューの後押しを買って出た。一度は解散したはずが、清志郎の呼びかけで、ドラム&コーラスの斉藤光子とベース&コーラスの谷島美砂が上京。88年4月21日発売のシングル「ざまぁカンカン娘」で本格的にデビューした。

 「あいにきて…」は5枚目のシングル。GO―BANG’Sのノリのいい曲風に目をつけたCM担当者がスキーシーズン到来の勝負曲として依頼。90年の年明けからヒットチャート上位に食い込み、オリコンチャートで最高2位、38万枚を売った。「アルペン」のCMソングは売れる、というイメージが付けたさきがけの曲で、以後広瀬香美の「ロマンスの神様」などのメガヒットが次々生まれた。

 一躍売れっ子となった3人娘だが「CD売れても給料制だったから別に収入がガッポリというわけでもなかった。ただ忙しくて、移動の車の中で寝ていたことはよく覚えている」という毎日。その後、スマッシュヒットはあったが、93年に斉藤が抜け、94年にバンドは解散。09年にテレビ番組の企画で一度復活。懐かしい演奏を披露した。

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