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頑張れ!インディーズ File53

頑張れ!インディーズ File53

聞き手と音楽を通じて心をつなげる

LiLi
Photo By スポニチ

 人と人とのつながり、とはちまたではよく聞く言葉だ。それだけに時に安易に使われる。それだけに簡単なことのように思われる。本当の意味でのつながり=信頼がなければ、人は心を通わせることができないはずなのにだ。その信頼を5人は3年の歳月をかけて築き上げてきた。

 バンド名はつながりを意味する「Link」から由来。結成から3年。メンバーが互いに信頼できるようになった今、LiLiは名実ともに、聞き手と音楽を通じて心をつなげることができるバンドに大きく成長しつつある。07年はリーダーのJiro(ギター)がいう「日本で最強のインディーズバンド」への道は突き進む1年になりそうだ。

 男性2人に女性3人という、稀有なスタイル。かもし出す音楽は多くのインディーズバンドと一線を画す独自の味がある。

ヨコハマの明るさ、けだるさ、懐の深さ…女性のVo.がそれを表現

LiLi
Photo By スポニチ

 ミニアルバム「Link」の収録曲は5曲。女性ボーカルGoriの歌声は、低音の魅力を再確認させてくれる。高音がもてはやされる時代だが、彼女の歌唱力と相まって右ストレートがガツンと顔面に入ったような衝撃と心地よさを、初めて聞いた人は同時に感じるのではないだろうか。時々、ほおをなぜるような優しいささやきもあり、ボーカルとしての実力をそれとなく伝えている。歌詞そのものは極めてシンプルな日常の言葉で表現しているが、落ち着いた楽曲に乗ると、とても大人っぽく聞こえる。ヨコハマの持つ明るさとけだるさ、長年異文化を受け入れてきた何でもアリの懐の深さ…それらを兼ね備えている。ヨコハマというバンドのバックグランドがプンプン匂ってくる、東京拠点のバンドとは毛色が違う存在感だ。

 曲のアレンジは全員で取り組むという。聞いてきた音楽がバラバラだったという背景があるからだ。R&B、ポップス、パンク…、“アキバ系”のキーボード・Hajimeにいたっては「アニメソングと80年代のYMO、C−C−Bが大好き」。ミニアルバム1曲目の「little my baby」は80年代テイストの電子音も入った、Hajimeの嗜好が生かされた形で世に放たれた。

 ぶつかることもある。「4時間リハーサルやって、曲の一部分しかやらなかったことも…。曲が出来るペースは遅い。全員が納得いくまでやるから、出来上がったものには自信はあります」とJiro。ファン層は幅広いが、Goriは「等身大の自分たちを聞いてもらいたい」と同世代の20代に共感してもらえることを念頭に置きながら、作品を生み出していく。

同じ釜の飯を食う感覚…この5人じゃないとできない

LiLi
Photo By スポニチ

 「LiLiという名前をメジャーで広めたい」というのが5人共通の思い。「3年目になってやっと“分かった”という感じ。メンバーが何を考え、どう思っているかがことが分かり始めたら、サウンドにフィードックされてきたかな」(Gori)「以前はストリートが怖かったし楽しめなかった。最近はどこ行っても、人がいなくても楽しめるし、気付いたら人が止まってくれるようになった」(ドラム、Emi)「3年目の前後で、何か吸収しなきゃという考えを捨てて、もういいやと解放して、脱ぎだしたら新しい自分が見えた。お客さんの反応も明らかに変わった。同時にキメの部分もこうしたいと思ったら、他のメンバーにもそれが通じるようになった」(ベース、Yukko)「5人が一緒にいる時間が長くなった。同じ釜の飯を食うという感覚が出てきて、信頼が出来て、この5人じゃないとできないと思う」(Hajime)。

 狙いは定まった。現在準備段階のフルアルバムが発表されるころは、「日本で最強のインディーズバンド」に向かって、さらに一歩踏み出し、目指すところまでたどり着く起爆剤にしてほしい。筆者も横浜出身で、わずかだがLiLiとつながっていることでもあるし…。

 

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