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頑張れ!インディーズ File15

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“魂のボーカリスト”の直球メッセージを聞け

響子
Photo By スポニチ

 強く鋭く、そして優しい歌声で人の心の闇を歌い上げる「響子」。偽りのない表現、圧倒的な存在感を示すパフォーマンスから“魂のボーカリスト”とも呼ばれている。昨年、iTuneの12月の1曲に選ばれるなど多くの支持を集めたファーストアルバム「アダルトチルドレンに捧ぐ」に続き、4月7日にはセカンドアルバム「涙はルルドの泉」のリリースも決定。きれいごとだけじゃない。痛み、悲しみに染みこむ直球メッセージで、聴く者の心を抱きしめる。

醜いアヒルの子を歌の世界へ導いてくれた2人の女性

響子
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━━そして2人の女性との出会いが今の響子をつくった。その一人が作詞家の田久保真見さん 

響子 渋谷のDeseoというライブハウスで、偶然にも(田久保)真見さんと出逢ったんです。私は当時組んでいたバンドで出演していて、真見さんは他のバンドを観に来ていました。終わってから「あなたを探していたの」と声をかけてくれたんです。すごくびっくりしました(笑)「 誰も歌にしたことのないことを歌にしたい。その表現者を、”火と水の両面を持つ女性シンガー”を、探していた」、と言って下さったんですが、その時私はバンドがやりたくて、一度そのお誘いを断りました。それから1年後に当時組んでいたバンドが解散して、真見さんに「一人になりました」と連絡することになったんです。今振り返ると、その時はまだ、歌で本当に生きていこうと、心の底から思えていませんでした。腹がくくれてなかったんです。その迷いを真見さんが取り払ってくれた。詞に関してもそれまでは、当たりさわりなく誰にでも書ける詞を書いていたように思います。それを「本当に書きたいのはこれじゃないでしょ」と指摘してもらった。「本当に書きたいものを書きなさい」って言ってもらえた。心の底に、本当の自分が眠っていることに気付けたんです。この出会いがなければ今の私はありません。人生は映画やドラマのようなことが起こるんですね。

━━そしてもう一人が伝説のロッククイーン、ジャニス・ジョプリン 

響子 上京してからバンドメンバーに、これ聴いてみなよと言われ、「Move Over」を聴いたとき血が沸騰しました。最初はジャニスがどんな人か知らなかったんですが、背景を知るうちに、彼女の心の闇を感じました。その闇の色が自分の闇と似ていると思ったんです。心の根っこがシンクロする気がして、ジャニスが好きになりました。彼女はドラッグやお酒に溺れていったけど、私も自分の弱さを見ないふりをして逃げていた時があったけど、変わろうって思ったんです。人は何度でも生まれ変われるんだって思います。今私は何ものにもとらわれず、心のままに歌い続ける強さがほしいと思っています。

“火”と“水”の両方を持つ響子

響子
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━━感じたありのままをストレートに歌う。だから聴く側の反応もダイレクトに返ってくる

 響子 嘘のない、綺麗ごとじゃない歌を歌いたいんです。中途半端なことはしていないから、特にライブは激しさがそのまま客席へ流れるので、初めて観て、驚かれる方もいます。私は痛みを歌っているのですが、私の歌で誰かの痛みや哀しみを切り取りたい、抱きしめたい、と思って歌っています。だからそれは背中を押したり応援したりするという種類のものではありません。私の歌で、一人でも多くの人の痛みを消せれば、と思っています。

━昨年iTunesで12月の1曲に選ばれるなど話題を集めた1stアルバム「アダルト・チルドレンに捧ぐ」。4月7日には2nd「涙はルルドの泉」がリリースされます 

 響子 1枚目が“火の響子”なら2枚目は“水の響子”。違う両極端の作品を作りたかったのでその面では満足できるところまでいけたと思っている。私は、カメレオンのように姿を変えてゆく自由さを持っていたい。火の自分がいて水の自分もいて、色んな面を形にしていきたい。火ならずっと火であり続けなきゃいけないとは思わない。火の響子で、心の壁を焼き尽くして、水の響子で、孤独な夜をそっと抱きしめられたら、と思っています。2ndアルバムタイトルになっている“ルルドの泉”は、どんな難病も治す奇跡の泉、と言われているんですが、その湧き出るルルドの泉のように、涙が解き放たれて、哀しみが癒されればと思って作りました。

人の痛みを切り取って抱きしめ、癒す歌を作りたい

響子
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━━メジャーでは伝えられないことがある。だからメジャーの世界に潜むタブーへ挑戦したい

響子 音楽ってルールがないのに、たくさんの規制があるように思うんです。つくりたいものがつくれず、歌いたいことが歌えないことに、反感を覚えてしまう。メジャーのレコード会社から声を掛けていただいて、ゴージャスなスタジオでデモテープを録った。でも歌を切り貼りしたり簡単に修正したりするところ、歌の空気感を無視したやり方が嫌だった。今はレコーディングも一発で録ってどこも直さない。誰かが間違ったり、好きな歌が録れなかったときは、また最初から何度でもやり直す。歌詞についても、危うすぎると言われた。1stアルバムの中に『お医者さんゴッコ』と言う歌がある。〜好きな人を忘れたくて、好きじゃない人に抱かれて、傷だらけの心にシーツをまいて、ああ包帯ミタイだなって思う〜という、すごく哀しい歌なのに、タイトルだけで、採用されなかった。すごく、納得いかなかった。本当のことを歌いたいだけなのに、今のメジャーでは本当のことが歌にならなかった。生きてるって、綺麗事じゃないし、人間は愚かなもの。だから愛しいのだということを、伝えたくて、インディーズからCDを出すことを選んだんです。

━━活動を続けるなかで、どんどん自分が変わっていった

 響子 一番変わったところといえば、本当の自分を見つけたことです。私って気が弱いんですよ(笑)。今の“運命のBAND”と出逢う前は、ずっとストリートやライブハウスで弾き語りをしていたんですが、ずっと心の留め金を外すように言われてました。「留め金を外すと、自分がどこに行ってしまうか分からないんです」と言ってずっと外せなかったんです(笑)外してみないと、どうなるかなんて分からないのに。でももうそんな自分が本当に嫌になったんです。心底変わりたい、と思うと、人は変われるんだと思いました。自分を解き放つ作業がとても長かったけれど、それが一番大きな大事なことでした。今の私を強いと言ってくれる人もいますが、はじめからそうだったわけではないんです。

━━今後のビジョンを聞かせてください 

 響子 一人でも多くの人へ“響子”の歌を届けたい。痛みや哀しみを切り取って、抱きしめ、癒せるだけの歌をつくりたい。そして、人は生まれ変われるんだということを、伝えるためにも、歌い続けたい。

   

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