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頑張れ!インディーズ File19

頑張れ!インディーズ File19

12年の歳月を経て…本当の「犬神…」が帰ってきた

犬神サーカス団
Photo By スポニチ

 デビューから12年の歳月が過ぎた「犬神サーカス団」。ニューアルバム「形而上(けいじじょう)のエロス」は、メンバー4人が「原点回帰」と位置付ける、「死」を真正面から見つめた作品だ。犬神サーカス団がインディーズ?と違和感を持つかもしれないが「やっている側の気持ちは(メジャーもインディーズも)変わらない」と、独自のメーク、衣装でメッセージを伝え続ける。

「死」をあえて口にすることで生きる意味を訴える

犬神サーカス団
Photo By スポニチ

 出刃包丁、焼身、入水、踏み切り、首つり…命を絶つことのできるあらゆる手段を並べ、私やあなたが死んでも誰も困らない、死ね、死ね、死んじまえと連呼する「自殺の唄」。字面だけを見れば救いようのない歌だ。

 なぜ、ここまで「死」を強調するのか?主宰(リーダー)で毒鼓(ドラム)の犬神明はこう説明した。「一般的にタブーとされることに、あえて目をそむけない。口にしてはいけないことを口にする。そこまでしないと、人間がこの世に存在する本当の意味は見えてこない。いつかは死ぬし、死のうと思えばいくらでも手段はあるが、それを踏まえた上でもう一度生きる意味を考えてもらいたい。おまえらもう死んでしまえ、という歌ではない。」。白塗りのメークなど、奇抜なスタイルでステージに立つのは「自分を隠して武装しているから。そのほうが言いにくい真実を言いやすい」とも話した。

人の生死が社会と密接に絡み合っている

犬神サーカス団
Photo By スポニチ

 アルバムを聞きながら、歌詞カードを目で追った。人間の生死、何が美しくて醜いか、人を愛すること憎むことなど、実際に形がなく手で触ることのできず、目に見えないもの(=形而上)に対するさまざまな思いが自然と頭の中に浮かんだ。タイトル通りとても哲学的な曲が13曲(最初と最後はおまけの要素が強いが)詰まったアルバムは、やっつけ仕事で書いたような生き方を説いた本より、生き続けることの意味を気づかせてくれる。ニート、ドメスティックバイオレンス、ストーカーなど、社会問題となっている事柄を曲のテーマにしているのも、ひとりひとりの人間の生死が社会と密接に絡み合って、切り離せないことを暗に伝えている。

 ストレートに死を見つめた作品ばかりではない。「影ひとつ」は懐かしの70年代のフォーク、ニューミュージックの香りが漂う。「海の底」は地球誕生以来の生命体の盛衰を「時間の止まった海底からうかがっている」(犬神明、セルフライナーノーツから)というユニークなテーマ。秀逸なのが、ひとの獲物を何でも横取りする女をののしる「ハイエナ」。笑ってしまうと同時に、嫌な女なり男なり上司なりにぶつけてやりたい言葉が並び、スカッとした気分になる。

原点に戻った犬神たちが全国を圧倒する!

犬神サーカス団
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 昨年はアルバム「スケ番ロック」を発表。雰囲気が変わり、犬神変身か?!とも思わせた。「12年間いろいろな振り幅があったが、やっぱりこれが犬神サーカス団というのが、形而上のエロス。ファンのみなさんには、帰ってきてくれたという印象を持つのではないか」と六弦(ギター)の犬神情次2号。5月23日の仙台MA・CA・NAでのワンマンライブから夏にかけて10カ所にわたる全国ツアーがスタート。原点に戻った4人のパフォーマンスに注目が集まりそうだ。

    

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