藤井聡太3冠 対談本が母親世代にウケて重版決定!「棋士人生ピークは20代半ば」など注目発言も

[ 2021年9月23日 05:30 ]

藤井聡太2冠(左)と丹羽宇一郎氏との対談本「考えて、考えて、考える」(講談社)の表紙
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 先月刊行された藤井聡太3冠(19)=王位、叡王、棋聖=と伊藤忠商事元社長・丹羽宇一郎氏(82)との対談本「考えて、考えて、考える」(講談社)の重版が22日までに決まった。

 63歳差ながら、お互い愛知県出身で旧知の間柄。同出版社の担当者は「宣伝で“異次元”との言葉を使うが、とてつもない活躍という意味では大谷翔平選手か藤井3冠か」と企画の意図を語り、同社へ届く反響が「男女比5:5」との驚きを示した。

 藤井の台頭と同時期に、食事メニューが取り上げられたり対局中継での評価値の導入を受け、指さなくても観戦して楽しむファン「観る将」が生まれた。今回も「女性読者からの反響もあり、従来の将棋本とは違った印象」という。その年齢層を「女性からの20代以下は2割弱、30~40代と50代以上がそれぞれ4割」と説明。“お母さん世代”がわが子の頑張りに声援を送る構図に近そうだ。

 対談中、藤井は棋士人生のピークを「二十代半ば」とする想定を明かしている。昨年決断した高校中退。それに続けて「ピークの年齢で言うと、二十代半ばくらいかなという思いはある」とした。

 2016年、歴代単独トップの29連勝で注目を浴びて5年。史上最年少で3冠に輝き、年度内に最大5冠の可能性がある前途洋々の19歳が見渡す未来は、そう遠くないのかも知れない。

 根拠の一つが羽生善治九段(50)。「二十五歳で七冠を獲られたように、やはりその辺りに実力的なピークが来ているように思います」と藤井。羽生は1996年、当時の全7冠制覇を目指してスポニチ本社主催・第45期王将戦7番勝負に登場。4勝0敗で達成した。その後、叡王が加わり、現在の全8冠を独占した棋士はまだない。

 丹羽氏とは約3年前に知人を介して知り合い昨年、木村一基九段(48)から奪った王位の就位式で祝辞を受けた。今年に入って対談本の企画が持ち上がり、実現。対談では、チェスや筋トレを始めた話、現在のモチベーションについても語っている。

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2021年9月23日のニュース