パラ開会式の13歳和合由依さん 感動ラストシーンの裏側…本番直前の演出変更に「涙を流してしまって」

[ 2021年8月27日 13:28 ]

東京パラリンピック<開会式>「片翼の小さな飛行機」を演じる和合由依さん。TOKYO2020。(撮影・木村揚輔)
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 東京パラリンピックの開会式に登場した和合(わごう)由依さん(13)が27日に日本テレビ「スッキリ」(月~金曜前8・00)に出演。感動のラストシーンについて語った。

 24日に行われた東京パラリンピックの開会式のコンセプトは「WE HAVE WINGS(私たちには翼がある)」。劇作家、演出家のウォーリー木下氏が演出を担当した。ピッチ上に“パラ・エアポート”を描き、「片翼の小さな飛行機」として和合さんが主人公を演じて空へ飛ぼうと奮闘する物語が繰り広げられた。

 先天性の羊膜索症候群(手足の形態異常)、関節拘縮症(関節の動きに制限が見られるなどの症状)による上肢下肢の機能障がいがある和合さん。ラストシーンでは約20メートルの滑走路を自力で漕いでみせ、ネット上では「表現力がすごすぎる」「涙出てきた」など絶賛の声が続出した。

 実は本番直前に演出の変更があったようで、和合さんは「1週間前くらいまではダンサーの方たちに車いすを持ち上げてもらって飛ぶっていうのが演出の中に入ってたんです」と説明。しかし、安全面を考慮した結果、飛ぶという演出は無くなってしまったという。当時の心境については「持ち上げてもらって飛べるってことに対してすごくうれしさとか、そこを飛べるから頑張ってきたというかそういうところだったので、最後飛ぶシーンっていうのが」と回想。自身の中で最も楽しみにしていたシーンの変更にはショックも大きかったようで「なくなったと聞いて、涙を流してしまって…」と語った。

 そんな和合さんの折れそうな心を支えてくれたのは、振付などを担当した森山開次氏の一言だったといい、開会式の演出を担当したウォーリー木下氏は「森山開次さんが『これはチャンスだと思って、前向きにとらえて新しい表現を作って行こう』って話をして涙をふいてもらって」と回顧。続けて「でも涙を拭いた後の演技からすごい良くなったので女優だなと思いますよ」と和合さんの演技力を評価した。

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2021年8月27日のニュース