カブキロックス・氏神一番 3度の詐欺被害 驚がくの被害総額「返してくれと言えばよかったんだけど」

[ 2021年8月27日 12:11 ]

カブキロックスの氏神一番
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 ロックバンド「カブキロックス」の氏神一番が、26日深夜放送のテレビ東京系「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告~」(木曜深夜0・05)にゲスト出演し、3度の詐欺被害について告白した。

 89年からTBS系で放送されたバンドオーディション番組「三宅裕司のいかすバンド天国」をきっかけにブレーク。氏神は歌舞伎風メイクや和風衣装でボーカルを務め、バンドは沢田研二の「TOKIO」を江戸時代風にアレンジした「お江戸-O・EDO-」などが大ヒットした。「ファーストアルバムが売れたんですよ。その時の月収が約1000万くらいありました。印税と一緒の月ですね。連載やったり、CMもやってたので」。ところが、大成功の裏では金銭トラブルも続いたという。

 まずは「もつ鍋屋、やりました。(お金が)入って来た、もうかったんで、どうしようかと」。芸能人による副業ブームもあり、29年前に知人から勧められて、もつ鍋店の経営に乗り出したという。「(知人が)『いいもつ入りますから。全部やりますから。店に来なくてもいいですから』と言って。全部開店資金を渡して」。ところが、店のデザインから設計、食材の契約まですべて任せ、料理人やアルバイト店員も確保して迎えた開店当日、「肝心のもつが届かなかった」という大トラブル。「記者の人も写真雑誌とか新聞の人とかがみんな来てるから、とりあえずオープンして、『おめでとうございます』とやったんだけど、『…すみません、閉店します』って」。開店日に金を持ち逃げされたことが分かり、「不手際というか、だまされていたんですよ」と明かした。

 この詐欺での被害額は約2000万円。「友達だったんですよ。十何年間。信じたいでしょう?」と悔しさを口にした。犯人はまだ捕まっていないといい、「この間、やっと被害届を出した」と明かした。

 苦い大失敗を経験したが、氏神は「舌の根も乾かぬうちに」、次は目黒にレストランバーを開店。前回の失敗を生かし、「今回は開店から全部、自分で開店し、運営して、3カ月間は毎日、店にいました」と気を張っていたという。店は滑り出し順調。氏神は自身のツアーもあるため、いったん店を離れたところ、店長からひんぱんに「食い逃げが…」と報告が入るようになったという。この店長が食わせ者だった。「店長が友達を呼んで毎晩どんちゃかやっとったわけですよ。高い酒を」。問い詰めたところ、最後に白状したという。店長は同様のことを半年にわたってやっていたそうで、被害は約800万円だった。

 氏神の受難は続く。次は「後輩も育てないかんなと思って」、投資会社社長の知人の勧めで音楽スクールを開校した。「結構、うまくいったんです。200人くらい生徒も集まって」。学校は黒字だったため、氏神はその知人の会社へ約5000万円を投資した。「預けておくと金利が8~9%とか付くんですよ。50万円くらい月に入るから、遊ぶ金ができるからいいか」。ところが、1年もたたずに会社は経営破綻したという。

 氏神は「返してくれと言えばよかったんだけど、(自分の)人がいいのか。他の人はどんどん取り立てていったけど、僕は『いい』って言ってたら、結局、最終的に死んじゃって、社長が」と、衝撃の結末を明かした。会社の債権を見たところ、借り入れ額は数百億だったといい、「僕の5000万くらいは一番下なんですよ。取り立てても1銭ももらえない」と嘆いていた。

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2021年8月27日のニュース