メンタリストDaiGo ホームレス、生活保護への発言が大炎上 反論で火に油…謝罪

[ 2021年8月14日 05:30 ]

メンタリストのDaiGo
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 メンタリストのDaiGo(34)が、自身のYouTubeチャンネルで公開した、路上生活者(ホームレス)や生活保護受給者を差別するような発言がネット上で大炎上する事態となった。

 問題の動画は7日に公開された。視聴者の質問に答える形で税金の使途について「僕は生活保護の人にお金を払うために税金を納めているわけではない。だったら猫を救ってほしい。生活保護の人が生きていても僕は得しない」と発言。さらに「自分にとって必要がない命は僕にとっては軽い。ホームレスの命はどうでもいい」と語り「ホームレスっていない方がよくない?邪魔だしさ、臭いしさ」と続けた。

 また「犯罪者が社会の中にいるとみんなに害があるでしょ?だから殺すんですよ。同じですよ」と社会から排除するような発言も。この一連の言動に「優生思想に直結する」などと批判が殺到した。

 DaiGoは12日深夜に再度動画を公開し発言について「個人の感想に間違いもクソもない。謝ることでもない」と説明。批判には「ホームレスとか生活保護の人たちに炊き出しとか定期的にやったりしてるんですか?(批判している人より)はるかに税金を払っているので僕の方が助けている」と反論した。

 この動画が火に油を注ぎ、その後2本の動画を削除。DaiGoは急転、13日夜にYouTubeで生配信し「確かにあの言い方はよくなかった。無知が招いた失態」と謝罪。今後は生活困窮者の救済活動などについて勉強するとした。

 DaiGoのYouTubeチャンネルの登録者数は約246万人と高い影響力があり、7日の動画は13日夕で21万回以上再生。この騒動で、政治家や有識者らも発言を批判した。弟で謎解きクリエーターの松丸亮吾(25)もツイッターで「人の命を軽く見る発言だけはさすがにダメです。それだけは絶対に許されない」とし、謝罪した。

 余波は官公庁まで波及。厚労省のツイッターは「生活保護の申請は国民の権利です」と投稿。同省はスポニチ本紙取材に「直接反応する趣旨ではない」としつつ「社会的に注目されておりそういった状況を踏まえての投稿」とした。

 DaiGoは謝罪動画で、困窮者への理解を深める意向を示しつつ「そういう人を批判するのはやめようとはしない」とも話した。今後、この謝罪はどう受け止められるのか。

 《識者警鐘、差別発言「ネットでなら大丈夫と思っている人いる」》社会心理学者で新潟青陵大学大学院教授の碓井真史氏(61)はSNSでの中傷や差別発言について「多くの場合、これまでとがめられなかったことが問題」と警鐘を鳴らした。DaiGoの問題発言については「にわかに信じ難い」とした上で「公に言ってはいけないことでもインターネットでなら大丈夫と思う人もいる」と指摘。さらに「これまでの常識や道徳では受けないというのがネットの世界。そういう雰囲気が世の中にも広がってきていることが危ない」と続けた。「本人にその意図がなくても、(弱者に対する)嫌がらせや暴力を助長しかねない問題」とヘイトクライムへの危機感も示した。

 ◇DaiGo(だいご)1986年(昭61)11月22日生まれ、静岡県出身の34歳。慶大卒。英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてテレビ番組に出演。ビジネスやアカデミックの世界など他方面で活躍。趣味は1日10~20冊程度の読書、猫と遊ぶこと。

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2021年8月14日のニュース