「麒麟がくる」本能寺の変は最終回!光秀の場面写真も解禁 SNS予想白熱 落合CP「意外な形で終わる」

[ 2021年1月17日 08:00 ]

初公開された大河ドラマ「麒麟がくる」最終回(第44話)の場面写真。本能寺に向かう明智光秀(長谷川博己)(C)NHK
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 残り4回となった俳優の長谷川博己(43)が主演を務めるNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)で、最大のクライマックスとなる「本能寺の変」(天正10年、1582年)が2月7日に放送される最終回(第44話)で描かれることが17日、明らかになった。本能寺に向かう主人公・明智光秀(長谷川)を捉えた場面写真も初公開された。終盤のストーリー予想がSNS上で白熱する中、本能寺の変が第何話で描かれるのかが最大の焦点の1つになっていた。

 前回第40話(1月10日)は戦国武将・松永久秀(吉田鋼太郎)と天下一の名物と謳われる茶器「平蜘蛛」が本能寺の変への導火線に火をつける衝撃の展開となり、大反響。制作統括の落合将チーフプロデューサー(CP)も「意外な形で終わる」と語る最終回。残り4話、光秀が主君・織田信長(染谷将太)を討った「戦国最大のミステリー」へと物語は一気に加速する。

 大河ドラマ59作目。第29作「太平記」(1991年)を手掛けた名手・池端俊策氏(75)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生を描く。

 ついに最終盤を迎えた第40話は、平蜘蛛が本能寺の変への伏線、キーアイテムに。「神回」の呼び声が高く、池端氏も番組公式サイトのインタビューで「この回は、やがて光秀が本能寺へと向かうきっかけになる回だと思っています。本能寺への導火線に火がついた。そして、それを仕掛けたのは松永久秀なのです」と明言した。

 松永が自害した後、光秀の居城・坂本城。伊呂波太夫(尾野真千子)は松永から預かっていた平蜘蛛を光秀に託し「松永様は仰せられました。『これほどの名物を持つ者は、持つだけの覚悟が要る』と。いかなる折も、誇りを失わぬ者、志高き者、心美しき者。『わしは、その覚悟をどこかに置き忘れてしもうた』と。十兵衛に、それを申し伝えてくれ」。光秀は松永の“遺言”を受け取った。

 池端氏も「そこには2つのメッセージが込められています。『光秀、おまえが麒麟(王が仁のある政治を行う時に必ず現れるという聖なる獣)を呼ぶんだよ』、そのためには『信長とは縁を切りなさい』と…。伊呂波から平蜘蛛を受け取った時に、光秀はこれらのメッセージも同時に受け取ったのです。このエピソードを思いついた時、すべてがつながったと思いました。僕としては大発見だった」と打ち明けるほどの展開。「第41回から第44回の最終話まで、これまでの戦国ドラマとは違う視点で時代を見るという醍醐味が凝縮されています。そして物語は、本能寺に向かって一気に加速していきます」と予告した。

 終盤が近づくにつれ、本能寺の変がいつ、第何話で描かれるのかがファン最大の関心事の1つに。インターネット上でも予想合戦となる中、本能寺の変は最終回で描かれることが判明。本能寺に向かう馬上の光秀の場面写真も解禁された。表情は険しく、眼光も鋭い。

 落合CPは「ついに最終回で歴史的大事件『本能寺の変』が描かれます!光秀と信長、二人三脚の大きな国づくりは成し遂げられることなく、悲劇的な結末を迎えます。その先に光秀が何を見据えたのか、信長は何を思うのか…。『麒麟がくる』版の本能寺の変がどのように描かれるのか、楽しみにしていてください!」と強調。

 「室町幕府とともに生きてきた光秀が、改革者であるはずの信長に何を見て、戦乱の種がどこにあるのかを見いだして、何を決断するのか?そして秀吉は、家康はどう動くのか…。事変は、何の時代を終わらせるのか…。すべてのねじれが収斂し、決着を迎える最終回に向けて、残り4回、固唾をのんで見守ってください!」とアピールした。

 ただ、最終回のストーリーの流れまでは不明。光秀が謀反を起こした動機はもちろん、本能寺の変が最終回の序盤、中盤、終盤、どこで描かれるのかもフィナーレの重要な要素になる。

 従来の作品とは異なり、今作における信長と光秀の「同列に近い、二人三脚の関係性」を踏まえ、落合CPはスポニチアネックスの取材に「最終回は意外な形で終わる。意外と言っても『まさか、こんなことを?』ということではない。そこは史実にのっとる形になる。信長と光秀の関係性にどう片が付くのか。その関係性が駒や帰蝶ら多くの登場人物にどのような結末を与えるか。あくまでも中心は信長と光秀の関係性だ。池端さんの台本は『ストーリー』ではない。台本がきめの細かく、細工物みたいなところがある。池端さんが書いた台本をベースに、演じる長谷川博己さんや染谷将太さんらが結集し、そこに音楽も入って、立ち上がってくるものがある」とヒントも明かす。

 ポイントは「帝(みかど)に対する信長の態度だと思う。光秀は、将軍や帝というフレームに対する態度によく怒る。国の在り方に対する信長の野放図さに、いかがなものかと考える。それは光秀が何かを決める時の構成要素の一部になる」と解説した。

 長谷川は昨年12月27日にクランクアップしていたが、ドラマは今月10日にオールアップ。1~12月の暦年制としては大河ドラマ史上初の越年放送となった「麒麟がくる」だが、真冬にボルテージは最高潮。光秀は麒麟を連れてくることができるのか。

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