朝ドラ「エール」“福島三羽ガラス” 福島商をサプライズ訪問し夢コラボ実現

[ 2020年11月11日 06:50 ]

公開収録に参加し、笑顔を見せる“福島三羽ガラス”の(左から)中村蒼、窪田正孝、山崎育三郎
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 NHK連続テレビ小説「エール」に出演している俳優の窪田正孝(32)、中村蒼(29)、山崎育三郎(34)が10日、福島県福島市のこむこむ館で「ファン感謝祭inふくしま」の公開収録を行った。“福島三羽ガラス”の3人がそろって“故郷”に帰ってくるのは初めて。収録前には作曲家の古関裕而氏の母校・福島商にもサプライズ訪問し、吹奏楽部とともに「栄冠は君に輝く」の演奏も行ったことを明かした。

 初めてそろって福島に帰ってきた“三羽ガラス”。公開収録前に足を運んだのは、主人公・古山裕一のモデルとなった古関裕而氏の“原点”だった。母校の福島商にサプライズ訪問し、同校の吹奏楽部と夢のコラボレーション。ドラマでも見事な美声を披露した山崎は「栄冠は君に輝く」をフルコーラスで歌い上げた。

 「一度コロナで中止になった演奏をできて良かったし、3人で古関さんの母校に来られたことも感慨深い。福島の町もエールでいっぱいだし、幸せな時間でした」

 古関氏の墓に訪れ、撮影が無事終了したことを伝えた窪田は「福島商では一体になれた感じがした。感謝の気持ちでいっぱいです」と話すと、中村は「想像以上に盛り上がってくれました」と笑顔を見せた。

 「エール」に出演したことで、“三羽ガラス”は古関ファンになった。昨年の制作発表で「栄冠は君に輝く」を好きな曲として挙げていた窪田は、「高原列車は行く」もお気に入りになった。山崎も「暁に祈る」、中村も「長崎の鐘」が大好きになるなど、3人の頭の中には常に古関メロディーが流れている。

 さまざまな苦難を乗り越え、先月29日にドラマの撮影を終えた。福島ロケを行っていた昨秋は、台風19号の直撃を受けた。新型コロナウイルスの感染拡大で撮影が中断し、放送も一時中止となった。それでも、3人は一緒に走り続けた。窪田が「キャラクターがかぶってなくて、良いバランスでできました。3人は楽しいですし、この出会いが財産。今後の材料を頂けました」と感謝すると、中村と山崎もうなずいた。

 「(福島市の)信夫山とかを散策してみたいですね。緑とか自然に触れてみたいです」(窪田)。

 「(いわき市の)ハワイアンズとか個人的に行って、経済の面を回していきたいですね。桃農家さんとつながれたら、うれしいです」(中村)。

 「古関さんの歌を歌い続けたい。歌うことで県民とつながっていたい」(山崎)。

 「エール」は27日で放送を終えるが、“三羽ガラス”は第二の故郷と古関メロディーを決して忘れない。福島に、そして全国にエールを送り続ける。(近藤 大暉)

 ○…窪田は、新型コロナウイルスの収束後に「エール男子会」を計画していることを明かした。“福島三羽ガラス”の3人と、ドラマで恩師を演じた森山直太朗(44)を加えてLINEグループをつくったという。「今年は全体で打ち上げもできなかった。世の中が落ち着いたら藤堂先生(森山)も入れて、みんなでご飯に行こうと盛り上がっています」と興奮気味だった。

 ○…公開収録では福島弁の話で盛り上がった。福島駅員の話したなまりを窪田が披露すると、ドラマで一度も福島弁を話す機会がなかった山崎に火が付いた。中村演じる鉄男が使用した「ずぐだれが!(いくじなし)」を山崎が披露して会場を盛り上げたが、中村は「あまり良い言葉ではないですよ」と笑った。公開収録の様子は、23日の午前8時15分から福島県内で放送される。全国での放送は、順次行う。

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2020年11月11日のニュース