トミーズ雅、大腸がん…「奇跡」早期発見「生きられるわ、オレ」21日に病状説明

[ 2020年3月21日 05:31 ]

2月、阪神の宜野座キャンプを訪れたトミーズ雅
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 人気漫才師のトミーズ雅(60)が早期の大腸がんを患っていたことが20日、分かった。すでに手術を終え、今月いっぱい大阪市内の病院に入院する予定で当面は治療に専念する。「今見つかったこと自体奇跡。オレ、生きる。絶対大丈夫」と話している。

 雅が手術を受けたのは17日。がんは大腸内の離れた2カ所にできていたため、患部を含め大腸を約55センチにわたって切除し肛門とつなげた。開腹手術ではなく、腹部にわずかな穴を複数箇所開ける腹腔(ふくくう)鏡、最新鋭の手術支援用ロボットで手術。体へのダメージも少なく、10日間は絶食が必要だが経過は良好で、手術翌日の18日からは歩行のリハビリも始めている。切り取った患部の病理検査の結果いかんでは、抗がん剤治療も必要ないという。

 米倉涼子(44)主演の大ヒットドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」にも登場したロボットでの手術に、雅は「オレ、ドクターXに会うたわ。“私、失敗しないので”や」と話し「すっごい経験した」と振り返っている。

 早期発見は偶然だった。毎年恒例にしているプロ野球の沖縄キャンプ。取材中の2月10日、血便が出た。同行していた妻を心配させまいと、便器を奇麗に拭き取ったつもりがわずかに血痕が残った。それを見た妻が「病院に行って」と懇願。大阪に戻った後の同25日、内視鏡検査を受けたところ、腫瘍が見つかった。

 肛門入り口からすぐのところにあった患部は握り拳大近く膨れあがっていたといい、一時は死も覚悟した。早期発見を「奇跡」とし、強く検査を求めた妻に感謝している。

 「がんが見つかってから2日ぐらいは黙ってたら泣きそうになるし、何食べても味がせえへんねん。でも3日目ぐらいから鏡に向かって“かかってこい、コラー!がん!”って言えるようになってきた。生きられるわ、オレ」と徐々に力がみなぎってきたことを明かした。

 21日に出演予定だった毎日放送の関西ローカルのレギュラー番組「せやねん!」は休むが電話で緊急出演し病状も説明する。

 ▽大腸がん 大腸(結腸、直腸、肛門)に発生するがん。良性の腫瘍ががん化して発生するものと、正常な細胞が直接がん細胞に変化するものがある。日本人はS状結腸と直腸にがんができやすいとされ、発症は40代以上が多い。早期の段階では自覚症状がほとんどなく、進行すると血便や、便秘と下痢を繰り返す症状などが出る。近年増加傾向にあり、食習慣の欧米化などに要因があると考えられている。国立がん研究センターの2019年がん統計予測によると、部位別のがん罹患(りかん)率では男性では1位、女性では2位。

 ◆トミーズ雅(とみーず・まさ)本名・北村雅英。1959年(昭34)12月24日生まれ、大阪市出身の60歳。プロボクサーとして活躍した後の82年、幼稚園時代からの幼なじみ、トミーズ健を誘いNSC(吉本総合芸能学院)に1期生として入学し「トミーズ」を結成した。昨年11月、数十万人に1人が患うという動静脈瘻(どうじょうみゃくろう)で、右頭部のバイパス手術を受けた。

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2020年3月21日のニュース