片岡秀太郎が人間国宝に 「思ってもみなかった」も願った母の命日に朗報

[ 2019年7月19日 17:01 ]

人間国宝に認定され喜びを語る片岡秀太郎
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 歌舞伎俳優で、片岡愛之助(47)の父・片岡秀太郎(77)が19日、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、このほど大阪市内で会見した。一報を聞いた時は「私のやっていることは地味な活動ですし、思ってもみなかったので寝耳に水」と驚きを隠せなかった。「ただ、母が“あなたは賞に縁遠いと思うけれど人間国宝にはなって欲しいねえ”と言って平成14年に亡くなった。19日はそんな母の命日なんです」と声を震わせた。

 人間国宝でもあった十三代目片岡仁左衛門の次男として大阪に生まれ46年10月、5歳の時に本名の片岡彦人で初舞台。上方歌舞伎を代表する女形として活躍し兄は片岡我當(84)、弟は15年に人間国宝に認定された十五代目片岡仁左衛門(75)。愛之助は養子。

 昭和30年代後半から40年代、関西でほとんど歌舞伎がかからない苦しい時期を乗り越え、東京に進出する歌舞伎俳優が多い中「上方歌舞伎」にこだわり続けた。「松竹上方歌舞伎塾」や「上方歌舞伎会」など若手の指導にも熱心に取り組んできた。

 正式発表までは両親の墓前にも報告しておらず「愛之助にも誰にも…。早く言いたいですね」と顔をほころばせた。

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2019年7月19日のニュース