八代英輝弁護士 池袋母子死亡事故の運転手に「退院して事情聴取を受けた時点で逮捕するのが普通」

[ 2019年5月20日 12:04 ]

八代英輝弁護士
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 弁護士の八代英輝氏(54)が20日、コメンテーターを務めるTBSの情報番組「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に生出演。4月に東京・池袋で乗用車が暴走し母子が死亡した事故で、運転していた旧通産省工業技術院の元院長の男性(87)が現在、逮捕されていないことに言及した。

 元院長は事故で胸の骨を折る重傷を負って入院していたが、18日午前に退院。その後、目白署で任意聴取に応じた。サングラスにマスク姿で、両手にそれぞれ1本ずつつえを持っており、集まった報道陣に消え入るような声で何度か「申し訳ございません」と語った。事故原因を問うような質問には答えなかった。

 事故から1カ月になるが、警視庁は証拠隠滅や逃亡の恐れがないと判断し、元院長を逮捕せず任意の捜査を続けている。インターネット上では、警察が、社会的地位のある人物に忖度(そんたく)しているという臆測も広がっており、「逮捕じゃないの?偉い人だから?」「上級国民への忖度がすごい」などの声も出ている。

 八代氏は「身柄拘束の問題なんですけど、横断歩道を渡っていた何の過失もない被害者2人が死亡している事件、事故なんです。それで実質、否認事件なんです。ブレーキを踏んだけど効かなかった、アクセルも戻らなかったというのは、恐らく踏み間違いという認定がされると思いますけども」と説明した。

 その上で「否認事件であって、今までは胸骨骨折で入院中だったので身柄拘束を見送るという運用は分かるんですが、退院されて事情聴取受けた時点で逮捕するのが普通だと思います」と自身の見解を述べた。そして「それをなぜ見送ったのかについて非常に違和感持っている人が多くて、やはり逮捕状請求の運用っていうのを警視庁は恣意的に行っているんじゃないかっていう疑惑を持たれると良くないと思うんですね」と言い、「逃亡の恐れがないからとしているが、じゃあ逃亡の恐れがなさそうな案件で逮捕してこなかったのかというと決してそうではないので、この容疑者に関してなぜそういう運用するのかもう少し詳しく説明していただきたいと思います」と話していた。

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2019年5月20日のニュース