ピエール瀧被告「解雇」賠償金は芸能界史上最高の可能性も

[ 2019年4月3日 05:30 ]

起訴を受け、事務所から解雇されたピエール瀧被告
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 東京地検は2日、コカインを摂取したとして麻薬取締法違反の罪で、ミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者(51)を起訴した。これを受け、所属事務所はこの日、瀧被告のマネジメント契約を解除したと発表した。

 事務所および、瀧被告が所属する音楽ユニット「電気グルーヴ」のホームページに「本日、ピエール瀧が起訴されたことを受けまして、マネジメント契約を解除いたしました。なお、本件に関しましては、引き続き誠意をもって対応させていただく所存です」と声明文を掲載した。電気グルーヴの今後の活動については未定。

 起訴状によると先月12日ごろ、自宅とは別の世田谷区内にあるマンションの一室で、コカイン若干量を吸引したとしている。東京地検は認否を明らかにしていない。

 大河ドラマ「いだてん」やCMなど、引っ張りだこだった瀧被告の逮捕を巡っては、撮り直しや番組の打ち切り、公開中止が次々と発表されるなど波紋が広がっており、賠償金が芸能界史上最高の計5億円を超える可能性もある。これまで芸能人が犯罪を起こした場合は損害賠償について自己負担するケースが多い。ただ事務所との契約内容や関係性によって事務所側が一部負担することもある。CMについて広告代理店側が負担するケースもある。

 起訴を受け、今後は瀧被告から申し出があった場合、東京地裁が許可すればきょう3日にも保釈される。保釈後は多額の賠償に加えて、20代のころから使用していたという薬物を断つための日々が始まる。依存症脱却には夫人や家族のサポートが必須となるが、事件の衝撃を乗り越えて、円満な話し合いが持てるのかも不透明な状況だ。再起へは多くのハードルが待っている。


 ◆ピエール瀧(ぴえーる・たき、本名瀧正則=たき・まさのり)1967年(昭42)4月8日生まれ、静岡県出身の51歳。89年に石野卓球らと「電気グルーヴ」を結成し、91年にメジャーデビュー。俳優としても活躍し、映画「そして父になる」(13年)などに出演。14年にブルーリボン賞助演男優賞を受賞。17年には映画「アウトレイジ 最終章」に出演。今年一年限定でグループでの活動名を結成当時の「ウルトラの瀧」に戻していた。

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2019年4月3日のニュース