「下町ロケット」北海道十勝に世界最大の“農耕アート”誕生!東京D1・6個分の畑に無人トラクターで制作

[ 2018年11月22日 05:00 ]

日曜劇場「下町ロケット」を題材にした世界最大の“農耕アート”(C)TBS
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 俳優の阿部寛(54)が主演を務めるTBS日曜劇場「下町ロケット」(日曜後9・00)を題材にした世界最大の“農耕アート”が今月上旬、ドラマでも描かれる無人トラクターによって北海道十勝の畑に誕生した。

 第6話(今月18日)から第2章「ヤタガラス編」に突入し、新キャラクターとして無人農業ロボットを研究している北海道農業大学教授の野木博文(森崎博之)が登場。劇中の「無人トラクター監修」を担当する北海道大学農学研究院ビークルロボティクス研究室の野口伸教授の協力の下、北海道十勝にある約2万4000坪(東京ドーム1・6個分)の畑に、無人トラクター制作のアートが完成した。

 経営難に追い込まれた下町の町工場・佃製作所がその技術力により困難を打ち破る様を描き、列島に感動を巻き起こしたエンターテインメント巨編の3年ぶり続編。今回は宇宙から大地へ。農業を営む経理部長・殿村(立川談春)の実家のトラクターをヒントに、佃製作所は自転車・自動車・船舶・鉄道・エスカレーターなどに組み込まれている部品「トランスミッション(変速機)」の開発に挑む。

 原作の池井戸潤氏が野口教授を取材し、今作を執筆したのが縁。今月上旬に2日間、計約12時間かけ、2台の無人トラクターが作業着姿の佃航平(阿部)と「日曜劇場 下町ロケット」の文字を描いた。自動運転の無人トラクターによる、これほど大規模の農用トラクターアートは世界初。

 野口教授は「やっぱり、ぶっつけ本番というのは大変。最初は苦労しました」としながらも「最後は非常にきれいなアートができたと思います。縦が160メートル、横が350メートル。世界的にもロボットを使って、それも2台使って絵や文字を描いたということは当然ありません」と手応えを示した。

 人は遠隔操作しておらず、GPS(全地球測位システム)などを使い、ロボットトラクターが“自立的”に作業。「地上の人間の視線だと、まず何を描いているのか分からないわけです。それを無人機でやるとなると、自分の位置、それから自分がその位置で何をしなきゃいけないかというのを理解するという点が非常に技術的に難しいところ」と今回のアートの難易度を解説。

 「当然、農業用トラクターですから、農業の軽量化、高齢化が進む農業の中で役に立つ技術ということで開発しました。一番の目標は日本の農業を強くすること」と将来を見据えた。

 この無人トラクターはGPSとGPS基地局からの補正データを使って稼動しているが、今後は今月1日に本格運用がスタートした日本の準天頂衛星システム「みちびき」の測位サービスを使うと、基地局なしで高精度なアートを制作可能になるという。

 「下町ロケット 無人トラクターアート」の完成までを追った2分10秒の特別動画がTBS公式YouTubeで公開中(https://youtu.be/A0DcCVr0oa4)。

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2018年11月22日のニュース