嵐・相葉雅紀 意外!?活力源は格闘技観戦 「僕のヒーロー」と呼ぶ男とは?

[ 2018年11月20日 11:34 ]

 【夢中論】温和な笑顔で日本中を癒やしてくれる嵐の相葉雅紀(35)。トップアイドルの一員として、また一人の人気タレントとして多忙を極める中、活力の源としているのは意外にも格闘技観戦だ。極限まで己を磨き上げた者同士が激しく闘い合うさまは一見、優しさとは真逆の世界。しかし相葉はその中に「真の優しさ」を見いだしている。

 疲れた体を引きずって自室のソファに腰掛ける。テレビをつけ、チャンネルを合わせると、声援に包まれながら屈強な格闘家が拳を交わす。手には大好きな酒。いつの間にか、心が高揚する。

 「その瞬間が何よりの楽しみです」

 両親が格闘技好き。「父の隣でマイク・タイソン戦の中継を見たりした」。中学時代にK―1ブームが到来。夢中になった。デビュー後は通っている格闘ジムで練習相手となった多くの選手と交友。「本気の努力を見たり聞いたりしてるうちにのめり込みました」

 今はK―1だけでなく総合格闘技「UFC JAPAN」や、キックボクシングイベント「KNOCK OUT」など多数の団体を観戦。昨年9月にはUFCに参戦した友人の阿部大治(26)を応援するため、朝9時から、さいたまスーパーアリーナに足を運んだ。「その時は見事勝って、自分のことのようにうれしかった」

 野球や他の競技も大好きだが、とりわけ相葉を引きつける格闘技の魅力がある。「意識が飛んでも、起き上がってくるでしょ」。気を失うほどの衝撃を受けてなお、相手に向かっていく。「これが命がけということなんだと」と、力を込めた。

 アイドルもライブで激しく歌い踊る。鍛錬しないと務まらない。とりわけ相葉は危険な荒業も経験してきた。2015年12月の東京ドーム。ぶら下げられた布を体に巻き付けながら数十メートル上昇し、回転技などを披露し最後は急降下した。「あれは確かに怖くて命の危険も感じた。だけど体にダメージを受けるわけではない」と話す。

 「ある選手は、試合前に手にバンデージを巻きつつ、いつも“イヤだ、逃げ出したい”と思ってる、と話してくれたことがある。それでも向かっていく。それが、どれほど厳しい調整や鍛錬に裏付けられているか。体ひとつでやる仕事の、頂点とも言えますよね」

 16年のNHK紅白歌合戦で、嵐では初めて単独で白組司会を務めるなど、それこそ逃げ出したくなるような大役を務めてきた相葉。

 「いくら大仕事でも命をとられるわけではないから」と笑うが、重圧は計り知れない。「でも失敗しないなんて不可能ですからね。準備を重ねれば不安もなくなるし、失敗しても崩れずいられる」

 少年時代は「夏休みの宿題を3日徹夜でやるタイプ」。ジャニーズJr.時代も努力家ではなかったという。「でも今は、けっこうコツコツできるタイプになった」。格闘ジムではトレーニングで体に、選手との交流でメンタルに磨きをかける。

 今年もテレビやCMでその笑顔を見ない日はない活躍を見せた。「今年は1度だけマネジャーに“1日でいいからゆっくり寝させて”と直談判して、午前中だけ空けてもらったりした」という激務。笑っていられない日もあるだろう。それでも頑張れるのは、相葉が「僕のヒーロー」と呼ぶ、魔裟斗(39)の影響が大きい。

 今月上旬にMCを務めるNHK「グッと!スポーツ」(火曜後10・25)の収録で初めて会った。「とにかく尋常じゃないくらいトレーニングをしてるんですよね」。それでいて威圧感は全くなく、温かな包容力だけが深く印象に残った。

 「自分に厳しいからこそ、人に優しくなれるのかなと思う。僕も自分に負けないよう、強くありたいと思うようになりました」

 放送中のテレビ朝日のドラマ「僕とシッポと神楽坂」(金曜後11・15)で相葉は、世間のイメージを具現化したような、心優しい獣医を演じる。「同じマンションの住人とか、かかりつけのお医者さんにも“いいね”と言われる」と照れつつ「そんなこと初めて。内面が強くなれている表れであるならうれしい」とほほ笑む。

 嵐は今月デビュー20周年に突入。16日から昨年の動員85万5000人を上回る最大規模のツアーに入った。「ますます強くなりたいです」。そのまなざしは、死闘を尽くした相手をねぎらうファイターのように澄んでいた。

 《実りあった18年「ぜいたく」》相葉にとって18年は「これ以上ぜいたくは言いません」という実りあるものになった。テレビ朝日系「第100回全国高校野球選手権記念大会」のスペシャルナビゲーターを務め、8月には「ミュージックステーション」の企画で甲子園球場でパフォーマンスを披露。「最初で最後と思う。一瞬一瞬、大事に歌わせてもらいました」とニッコリ。「僕とシッポと神楽坂」もラスト2話。「いろんな年代の方に喜んでいただけた。最後まで楽しんでもらえたら」と呼びかけた。

 ◆相葉 雅紀(あいば・まさき)1982年(昭57)12月24日生まれ、千葉県出身の35歳。96年にジャニーズ事務所入り。99年9月、結成メンバーとして嵐の一員になり、同年11月に「A・RA・SHI」でCDデビュー。音楽活動のほか俳優、バラエティーの司会などマルチに活躍中。血液型AB。

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