DA PUMP 個々が最新ダンスや音楽を吸収 「U.S.A.」はメンバーの名刺代わりに

[ 2018年10月24日 11:00 ]

苦節十年でヒット曲に恵まれたDA PUMPの(左から)KIMI、YORI、DAICHI、KENZO、U−YEAH、TOMO
Photo By スポニチ

 【DA PUMPの逆襲(3)】「U.S.A.」のヒットで世に広まったのは、DA PUMPの歌と踊りのレベルの高さだ。

 ダンスの世界大会で8年連続優勝しているKENZO(33)をはじめ、メンバー7人それぞれが卓越した技術を持つ。しかし、それを広く知ってもらえるきっかけがつかめず、この10年、売れなかった。プロデュースした所属事務所「ライジングプロ」の平哲夫社長(72)は「この歌で今のメンバーがDA PUMPのメンバーなんだと認識してもらえるようになりました」と、名刺代わりの1曲になったことを喜ぶ。

 現在、音楽番組に引っ張りだこ。先月からは不動産・住宅の総合情報サイト「SUUMO(スーモ)」のCMが始まり、ここでもおなじみの「いいね」ダンスが話題となった。メンバー個々も仕事が増え、TOMO(37)は島谷ひとみ(38)の新曲「Vivace!」(11月28日発売)の振り付けを任され、KENZOは「街で二度見されたり、声を掛けられることが増えました」と明かす。

 グループは97年、ISSA(39)ら4人組でデビュー。98〜02年に5年連続でNHK紅白歌合戦に出場するなど人気を誇った。その後、メンバーの不祥事などもあって、ISSAだけを残してメンバーを総替えし、08年に9人組で再出発。14年に現在の7人体制になった。ショッピングモールで無料イベントを行うなど、まるで新人のように出直しを図った。

 KENZOは「個々がアンテナを張って必死に最新のダンスや音楽を吸収した」と回想。TOMOは流行をキャッチするため年に1回、必ず渡米し、現地で流行中の「シュート」と呼ばれる踊りを「いいね」ダンスとして「U.S.A.」に取り入れ、大ヒットを呼び込んだ。それだけに努力は最高の形で報われた。

 DAICHI(29)は「10年やってきてよかった。やっと胸を張って“自分はDA PUMPのメンバー”と言える瞬間でした」と感慨深げに話した。

 年末には旧体制時に5回出場した紅白が控える。現メンバーではISSAだけが立った舞台。紅白への思いを聞くと、KENZOは「兄さん(ISSA)が見た景色を一緒に見たい」と言葉に力を込めた。 (飯尾 史彦)

続きを表示

2018年10月24日のニュース