テレ東社長　大杉漣さん出演ドラマ「バイプレイヤーズ」継続を指示「代わり探す議論はあり得ない」

急逝した大杉漣さん
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　テレビ東京は２２日、東京・六本木の同局で定例の社長会見を行い、小孫茂社長は放送中の連続ドラマ「バイプレイヤーズ〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜」（水曜後９・５４、全５話）に出演し、２１日に急死した俳優の大杉漣さん（享年６６）を悼んだ。また、同作の残る第４話（２８日放送）と最終回（第５話）（３月７日放送）について「できることなら少なくとも第４話、第５話を続けられないかという指示を編成にもしております」と明かした。

　小孫社長は「言葉をなくしました。何とも言えない落ち込みようになりました」と沈痛な様子。「大杉さんには大変にお世話になっております。何かのご縁がありまして、バイプレイヤーズ２を今やっておりまして、これは大杉さんがいらっしゃらなければできなかった作品でございます。パート１が終わった時に同じキャスト同じスタッフでもう一度やりたいと言ったのは大杉さんだったと記憶しています。大杉さんのお気持ちがあったんだと思います。そういう矢先だっただけに、残念な気持ちでいっぱいであります」と悔やんだ。

　２１日に第３話が放送され、第４話は７割、最終回（第５話）は３分の１ほどの撮影が終了。まだ撮影は残っているが「大変たくさんのお問い合わせをいただいております。その中で第４話、第５話に対するお問い合わせが多く、私自身も大杉さんのお気持ちを聞いておりましたので、できることなら少なくとも第４話、第５話を続けられないかという指示を編成にもしております」と表明。

　長田編成局長も「何とか第４話、第５話、撮り終えている部分は何とか放送にこぎつけたいという気持ちです。ご遺族、共演者の皆さま、スタッフの協力を得て、放送にこぎつけるべく、昨日以降、プロデューサーを中心に調整しているところであります。確定はしておりません。放送に向かって取り組んでいるというところであります」と付け加えた。

　小孫社長は「どうするかは編成にお任せする部分ですが、続けていってくれるものだろうと思っております。共演者の方々の予定やお気持ちを考えて、これからを考えていきたいと思っております。これからも大杉さんにはお世話になり続けると思います。心からお悔やみを申し上げます」としのんだ。

　さらに「稀有な役者だったと思う。作品を生かすも殺すもこの方の演じ方次第。そういう存在感を持った方、名優だったんだと思います。少なくともテレビ東京では、この方の代わりを探すという議論はあり得ません」と、かけがえのない存在だと言及。「仮に代わりを探すとしたら作品自体を変えるぐらいの存在感。バイプレイヤーズも中心となってやっていただき、改めてテレビ東京の社長として、視聴者の一人として感謝を申し上げたいと思います」と謝辞を述べた。

　大杉さんは亡くなる前日の２０日、千葉県内で元気に撮影に参加。残る撮影は２１、２２、２７日の３日間を予定していた。

　名脇役たちが再び本人役で共演する話題作。前回は、６人が共同生活を送る“おじさんだらけのテラスハウス”として話題に。今回は、テレ東制作の朝ドラ「しまっこさん」で共演することになった５人がロケ地を間違えて無人島に流れ着き、サバイバル生活を送るというストーリー。おじさんたちの“わちゃわちゃ”ぶりがパワーアップ。視聴者の“おじさん萌え”に拍車がかかり、反響を呼んでいる。