四代目・春団治が襲名披露公演、桂文枝ら祝福「ナニワに春が来た」

[ 2018年2月11日 16:18 ]

襲名披露公演で「親子茶屋」を演じる四代目桂春団治=松竹芸能提供(C)相原正明=
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 ナニワの春団治の大名跡が復活した。「春之輔改め四代目桂春団治」の襲名披露公演が11日、大阪ミナミの「大阪松竹座」で開かれた。1000人のファンが四代目の誕生を祝った。

 冒頭では京都・祇園の23人の芸妓がお祝いの「手打」。艶やかな着物姿で芸妓が拍子木や三味線などを鳴らしながら「七福神」「花づくし」を演じ、襲名披露を盛り上げた。続けてお祝いの落語。柳家小さん(70)、露の都(62)の後に上方落語協会会長の桂文枝(74)が創作落語「大・大阪辞典」を披露し、会場は爆笑。文枝は「春団治の名前が復活してこんなに嬉しいことはありません。ナニワに春が来た。襲名で大阪がますます元気になったらいい」と激励した。

 口上には四代目桂春団治(69)の他、柳家小さん、桂文枝、来春、桂きん枝(67)、露の都、弟弟子の桂春雨(54)が参列。文枝が「感激して涙が出そう。四代目は戦友のようなものです」と我が事のように喜んだ。露の都は「四代目はいつも女性を守ってくれます。これからもよろしくお願いします」と話した。また、来春、四代目桂小文枝の名跡を継ぐきん枝は「四代目のプレッシャーもあるが、自分なりの春団治を作り上げてほしい」とエール。通常は口上で話さない主役の四代目春団治もファンへ感謝の気持ちを述べた。

 大トリを務めた春団治は、出囃子は春之輔を名乗っていた当時の「月宮殿鶴亀」から、三代目の「野崎」に改めて登場。三代目のように美しく羽織を脱げなかったが、羽織のヒモ、帯も座布団も三代目から譲り受けたもので決めた。桂米朝から三代目、そして四代目に伝えられた「親子茶屋」を演じ、拍手を浴びた。

 「桂春団治」の名跡は1903年に初代春団治が襲名。二代目は34年に、その実子である3代目(本名=河合一)は59年に名跡を継いだ。三代目は2016年1月9日に85歳で死去。三代目の遺言通り、春之輔が四代目を襲名した。

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2018年2月11日のニュース