小室哲哉 全盛期があったからこその苦しみ「それを下回ると枯渇、期待に応えられないという感覚あった」

[ 2018年1月19日 21:10 ]

騒動の責任を取り引退すると報告する小室哲哉
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 看護師の女性との不倫疑惑が報じられた音楽プロデューサーの小室哲哉(59)が19日、都内の所属事務所で釈明会見を行い、音楽活動からの引退を発表した。

 小室は3人組バンド「TMNETWORK」でデビューして35年。90年代は小室プロデュースの楽曲が世に溢れ、小室ファミリーが音楽業界を席巻し、まさに小室ブームを巻き起こした。これまでの音楽人生についての思いを聞かれ、「芸能生活で有名になりたいなという気持ちではなく、自分が好きな、楽しめる音楽をやりたいと思うところから始まり、自分でも90年代のさまざまな数字が絵空事というか、実感がないというのが正直なところ。ただ、globeやTMNETWORKはバンドですから、先日引退を発表した安室さんですとか、いろいろなヒット曲を歌ってくださった方の楽曲を通しての思い出は計り知れない、1曲1曲に話しても1日かかるぐらいのいい思い出がたくさんあります」。

 音楽人生で一番うれしかったことは「90年代に皆さんがヒット曲を歌ってくれたのを垣間見れたこと」だとし、「一番つらいのはきょうです」と絞り出した。音楽制作については「あの時が良かったよねと言われるのがほとんど」とブームだった90年代と比較されることが多かったとし、「影響がありすぎた時代が基準。それを超えることはできないですし、それを下回ると、レベルが下がった、枯渇している、期待に応えられないという感覚があった。時代の流れもありますが、つい基準にしてしまう」と全盛期があったからこその、ここ最近の自身の音楽制作活動に苦しんでいたことを吐露した。

 今後について「まとまってこうやっていくんですと、言える状況ではない」とし、「勇退みたいなことができる環境だったら、悔いがないと言えたのかな。遅かれ早かれという気持ちが精一杯かな」と思わぬ形で引退という判断をせざるを得なかったことに悔しさもにじませた。

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2018年1月19日のニュース