21年ぶり復刻「カッパバッジ」、特典は?ワクワク企画を期待

[ 2018年1月8日 11:00 ]

東京都が復刻を決めた「カッパバッジ」
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 小池百合子都知事が、2018年最初の定例会見で「カッパバッジ」を1997年(平9)以来21年ぶりに復刻すると発表した。

 …とはいうものの「カッパバッジ」って何だ?

 記者を含む報道陣の多くはそう思ったようだ。小池氏もその空気を察し「みなさん、このバッジを見て反応できます?」と問い掛けたが、やはり報道陣のリアクションは薄く「みんな若いもんね」と苦笑いした。

 「カッパバッジ」は都限定の販売だったため、関西出身の記者は見たことがない。ただ、週刊少年ジャンプで一昨年秋に連載を終えた人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」に何度か登場していたことを思い出した。

 その名の通りカッパのデザインで、当時は1個200円(100円の時期も)で販売。都民の日(10月1日)に胸に着ければ、都営の交通機関と、上野動物園など事前に指定された都営施設を利用し放題だったという。都民の日を前に購入希望者を募り、一括購入する小中学校もあった。都によると人気のピークは「昭和30〜40年代」のようで、利用できる交通機関や施設が減ったことなどから、徐々に人気が落ちたとみられる。

 今回の復刻は「Old meets New 東京150年」と題し、都が行う事業の一環。今年は「東京府」が1868年に開設されてから150年だという。小池氏は会見で「バッジを活用し(東京150年の)祝祭感を醸成したい」と話した。

 ちなみに以前のバッジは、1956年に開催された「大東京祭」を機に販売が始まった。著名な彫刻家や画家がデザインを手掛け、76年からは「黄桜」の妖えんなカッパでおなじみ小島功(こお)さん=2015年に死去=が担当した。

 今回の復刻も、かつてのように毎年新たなデザインで発売していくのだろうか?都によると「バッジのデザインや価格、どのように使うかも含め、さまざまなことは今後検討していく」と具体的なことは未定のようだ。ただ「東京150年」事業は、2020年の東京五輪・パラ大会へ向けて都民の一体感を高める目的もあるとのこと。五輪イヤーまで継続する可能性もある。

 ちなみに前回の東京五輪が行われた64年には、五輪ロゴをあしらったバッジが発売された。

 「こち亀」では主人公の警察官・両津勘吉が「毎年デザインが変わるから、つい買ってしまった。価値が上がると思って買ったのに、全然上がらなかった」とこぼしたが、バッジを使って“都電全制覇”に挑戦した少年時代の両津は生き生きと描かれていた。

 今回のバッジがどんな特典付きかは不明だが、大人も子どももワクワクできる企画を期待したい。(記者コラム)

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