国民栄誉賞決定の羽生氏 決意新たに「自分の限界に挑む」

[ 2018年1月5日 21:42 ]

国民栄誉賞受賞が決まり記者会見する羽生善治氏
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 「名誉ある賞で非常にありがたい」「自分の限界に挑むつもりで前進したい」。5日、国民栄誉賞受賞が決まった羽生善治氏(47)。普段のポーカーフェースのまま淡々と喜びを語る一方、将棋の第一人者として決意を新たにした。

 紺色のスーツに紫色のネクタイを締めた羽生氏は同日午前、東京都渋谷区の神社で開かれた正月恒例の「将棋堂祈願祭」に出席した後、近くの将棋会館で取材に応じた。

 同会館で午後に開かれた記者会見では「驚きと同時にうれしく思う」と受賞の感想を述べた。棋士としての哲学を問われると「結果が出なくても思い切ったことをやろうという気持ちを失わなかった」と即答。質問者の目をじっと見つめながら誠実に話した。

 「万全の態勢で対局に臨めるよう気を使ってもらっている」。棋士生活を支える家族に謝意を示した場面では、自然と笑みがこぼれた。

 同時受賞となる囲碁の井山裕太氏(28)へも「現在進行形で歴史をつくっている」と賛辞を贈った。

 日本将棋連盟を通じて「先人が長年築いてこられた歴史の継承があったからこそ、と受け止めています」とのコメントも発表し、将棋界の伝統へ敬意を込めた。

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2018年1月5日のニュース