羽生、井山氏へ国民栄誉賞 将棋、囲碁界で初 2月13日に授与式

[ 2018年1月5日 11:54 ]

東京都内の神社を参拝に訪れ、談笑する羽生善治氏
Photo By 共同

 安倍晋三首相は5日、将棋界史上初の「永世七冠」を成し遂げた羽生善治氏(47)、囲碁で初めて七冠独占を2度果たした井山裕太氏(28)に国民栄誉賞を同時授与することを決めた。菅義偉官房長官が同日の閣議に報告した。将棋、囲碁界でそれぞれ初めての受賞。授与式は2月13日。安倍晋三首相は国民に感動や勇気を与えたとして、昨年12月13日に両氏への国民栄誉賞授与を検討するよう指示していた。

 菅氏は記者会見で「多くの国民に夢と感動を、社会に明るい希望と勇気を与えることに顕著な業績があった」と述べた。

 羽生氏は昨年12月の竜王戦で勝利して「永世竜王」の資格を獲得。永世称号の規定がある七つのタイトル(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)全てを手にする「永世七冠」を史上初めて達成した。埼玉県出身で1985年に15歳でプロ入りし史上3人目の中学生棋士となった。89年に19歳で初タイトルの竜王を奪取。96年に「全七冠独占」を成し遂げた。



 井山氏は昨年10月の名人戦で名人位を奪還し、七大タイトル(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)を同時制覇する全七冠に復帰した。2度の全七冠は囲碁、将棋界を通じて初の快挙。大阪府出身で、2002年に12歳でプロの初段となった。09年には名人位に最年少の20歳4カ月で就き、注目を集めた。

 国民栄誉賞は1977年に創設され、これまでに芸能や文化、スポーツなどの分野で功績を挙げた24の個人・団体が受賞している。

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