西郷家の血を受け継ぐ女優「西郷どん」出演 隆盛弟・従道の「孫の孫」深い縁に感謝

[ 2018年1月5日 08:00 ]

大河ドラマ「西郷どん」に出演する西郷真悠子(C)NHK
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 7日にスタートする俳優鈴木亮平(34)主演のNHK大河ドラマ「西郷どん」(日曜後8・00)に、西郷家の血を受け継ぐ女優・西郷真悠子(22)が出演することが分かった。演じるのは主人公・西郷隆盛の弟、西郷従道の娘・桜子役。初回のオープニングでは、従道を演じる関ジャニ∞・錦戸亮(33)らと共演する場面で“重要な役割”を担う。家系図をたどると、従道は「祖父の祖父」にあたる先祖。自身のルーツが題材の大河出演に「明治維新から150年という節目に放送する作品に出演させていただけることに深い縁を感じています。命を繋いでくれた先祖に感謝したいです」と微笑んだ。

 現在、日本大学芸術学部の演劇学科に通う女子大生で、芝居の勉強に励む日々。女優の道を志して舞台のオーディションを受けるなど経験を積んでいる。大河出演が決まるまでの経緯について「母が(原作を手掛ける)林真理子先生の大ファンで、去年9月のサイン会に申し込んでいました。その後、大河決定のニュースを知った時に“林先生にお会いできる!”と思い手紙を書きました。その手紙を林先生に直接渡すことができたのがきっかけです。今年2月に林先生からお電話をいただきまして、オーディションの話などを伺いました。そこからオーディションを受けたのち、(制作統括の)櫻井プロデューサーに“この役をやってみませんか”とお話をいただきました」と明かした。

 役が決まった瞬間を「泣いてしまいました。芝居を学んでいる身で実力はまだまだですが、素敵な役をいただけて…。少しでもお役に立てるように頑張りたいと思いました」と振り返る。

 1年に一度、隆盛の命日9月24日前後に集まりを開いている西郷一族。両親や親戚から聞いた隆盛と従道の逸話は面白い。

 「隆盛さんは真面目で“間違ったことは間違いだ”と言える人、自分のことよりも人のことを思って行動した人だったと聞きました。従道さんは真面目ですが、ユーモアがある人だったと。明治維新後、風紀を取り締まる組織の会長を頼まれたそうですが、厳しく取り締まろうと話をしていたのに、その後の打ち上げで裸踊りをしてしまい周囲が“えー!?”と驚いてしまったそうです」

 「外国大使との会食で、大切な話をしているのに“よか。頼む”の一言だけ…。通訳がうまく伝えようと長々と付け加えて話をされたようで、訳を聞いた外国の方が“日本語という言語はたった一言で、これだけの意味を持っているのか!日本語は凄いな”と思ってしまったと(笑い)。いい意味でいい加減な人、面白い方だったと聞いています」

 初回の出演シーンでは従道役の錦戸と隆盛3人目の妻・岩山糸を演じる黒木華(27)と共演。第一線で活躍する二人の演技に「本当に素晴らしかったです。錦戸さんはオーラが凄くて、場の空気が変わりました。セリフの話し方も素晴らしいのですが、セリフ以外の演技から伝わってくるパワーも凄かった。黒木さんの演技も凄い迫力でした。凄く細かく丁寧に役をつくられているなと。初回に黒木さん演じる糸の大切なシーンがあるのですが、セリフをただ口から言うのではなくて、身体全体から出しているなと思いました。こんな貴重な機会をいただけて、日本一幸せな学生なのではないかと思っています」と感謝する。

 自身のルーツが繋いでくれた縁に感謝するとともに、演技への情熱は高まるばかり。「隆盛さんは日本国家の安定ための農本主義、農業を大切にしていた人でした。私の父も農林水産省に勤めており、農業とのつながりに縁を感じています。私は芸術やエンターテインメントを通じて、日本をより豊かな良い国にするために、本当に本当に微力ですが貢献したいなと思っています。ドラマや演劇には人の心に一生残るような作品があります。勉強中の身ではありますが、いつの日か作品を見ている人に明日を生きる活力を与えるような女優になりたいです」と目を輝かせた。

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