新・幸四郎襲名 呼ばれてビクッ「父が後ろにいるんじゃ…」

[ 2018年1月3日 05:30 ]

高麗屋三代襲名披露興行で口上を行う(左から)松本金太郎改め市川染五郎、市川染五郎改め松本幸四郎、松本幸四郎改め松本白鸚(一番右は日本俳優協会会長の坂田藤十郎)
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 歌舞伎俳優の市川染五郎改め十代目松本幸四郎(44)が2日、父の松本幸四郎改め二代目松本白鸚(はくおう、75)と長男の松本金太郎改め八代目市川染五郎(12)とともに東京・歌舞伎座で行われた襲名披露興行「壽 初春大歌舞伎」(26日まで)の初日舞台に立った。37年ぶりとなる高麗屋の親子3代同時襲名。歌舞伎界でも屈指の大名跡「松本幸四郎」が親から子へ引き継がれる一大イベントとあって、初日夜の部はチケット完売となった。

 夜の部の前に取材に応じた新・幸四郎は「(新しい名前に)まだ実感が湧きません。幸四郎と呼ばれると、父が後ろにいるんじゃないかとビクッとなる」と冗談交じりに笑顔。一転、夜の部の口上では表情を引き締め「まだ未熟ではございますが、歌舞伎の力になることを信じて天に向かって舞台に立ち続ける所存です」と力強く宣言した。また、新・白鸚は「親、子、孫そろって再び盛大に襲名披露が行われることは、亡き父も喜んでいると思います」と語った。新・染五郎は「芸道に精進するつもりです」と初々しく話した。

 その後、高麗屋ゆかりの「勧進帳」を上演。新・幸四郎が武蔵坊弁慶、新・染五郎が源義経を熱演。歌舞伎界の新世代の到来を感じさせ、客席からは次々と「高麗屋!」「十代目!」などの掛け声が掛かった。ロビーや客席には、新・幸四郎の妹で女優の松たか子(40)や俳優の市川中車(52)、女優の藤原紀香(46)らも姿を見せ、公演に花を添えた。

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2018年1月3日のニュース