ポーランド出身女流棋士 絶対エースFWレバンドフスキは「飛車」

[ 2017年12月3日 05:30 ]

ポーランド出身で初の外国人女流棋士となったカロリーナ・ステチェンスカ女流1級(フェイスブックから)
Photo By 提供写真

 サッカーW杯ロシア大会の1次リーグで、日本の対戦相手がコロンビア、セネガル、ポーランドに決定。ポーランド出身の将棋のカロリーナ・ステチェンスカ女流1級(26)は2日、本紙の取材に自国のエースを「飛車」に例えた。

 母国と日本が対戦することを朝、ポーランド語のネットニュースで知ったというステチェンスカは「驚いたけど、面白いことになったと思った」と話した。「どこかのイベントかスポーツバーで、日本の友達と応援したい」と試合当日を楽しみにしている。

 サッカーと将棋には共通点が多いと言われる。「攻撃と守備があって、みんなで守りを固めたり。ゴールキーパーが“王”かな」。好きな選手として「ポーランドの人はみんな尊敬している」という独バイエルンMのFWレバンドフスキの名前を挙げた。

 絶対的エースを将棋の駒に例え、縦と横にどこまでも動ける「飛車」とした。「将棋は飛車のいる場所によって、居飛車や振り飛車といった全体の戦略が変わる。代表のキャプテンだし、彼の動きでチームの戦い方が決まると思う」と、自身の攻撃力に加えて、フィールド全体を支配する影響力があると指摘。敵陣に入り「竜」に成ると、さらに手が付けられなくなる。日本代表には、レバンドフスキの動きを、何手も先まで読むことが求められそうだ。

 2013年に来日したステチェンスカは今年2月に女流2級に昇級し、将棋界史上初の外国人プロとなった。現在は山梨学院大の大学院で勉強しながら対局をこなす。今後の目標は「まず女流初段になること。将来的には、将棋を世界に広めていきたい」。サッカー代表と同様、世界を舞台にした活躍を見据えている。

 ◆カロリーナ・ステチェンスカ 1991年6月17日、ポーランド・ワルシャワ生まれの26歳。片上大輔六段門下。高校生の時、日本の漫画「NARUTO」に描かれていた将棋を見て興味を持ち、その後はインターネット対局で腕前を上げた。13年6月に研修会入会、15年10月に女流3級に。得意戦法は中飛車。趣味はパソコン、マンガ、音楽鑑賞。

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2017年12月3日のニュース