たけし感激、19年大河で志ん生役「うれしくてしようがない」

[ 2017年11月30日 05:30 ]

NHK大河ドラマ「いだてん」出演者発表会見に出席した(前列左から)神木隆之介、ビートたけし、森山未来(後列左から)川栄李奈、峯田和伸、橋本愛、松尾スズキ
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 タレントのビートたけし(70)が19年のNHK大河ドラマ「いだてん」で、「昭和の大名人」と言われる落語家・古今亭志ん生を演じることが29日、東京・渋谷の同局で発表された。

 同作はストックホルム五輪に出場したマラソン選手の金栗四三(中村勘九郎)、東京五輪組織委員会事務総長の田畑政治(阿部サダヲ)が主人公。1912年のストックホルム五輪から64年の東京五輪までを描く。

 たけしは、若き日の志ん生・美濃部孝蔵役の森山未來(33)ら新出演者6人と会見に出席。あいさつで開口一番「どーも、日馬富士です」と時事ネタをさく裂させた。

 大河出演は03年の「武蔵」以来2回目。NHKの「神様(志ん生)は神様に演じてもらうしかない」(関係者)との出演要請を快諾し「志ん生さんは一番尊敬する落語家。うれしくてしようがない。久々にプレッシャーがかかって、夜中に落語をやってみたりしている」と喜びを語った。

 もともと落語好きで、子供の頃、新宿末広亭や鈴本演芸場(上野)で志ん生の落語を聞いた記憶があり、全盛時の映像や音源も所有している。80年代には立川談志さんに弟子入り。最近は談志さんの弟子・立川談春に弟子入りして「立川梅春」の名でたびたび高座に上がっている。

 志ん生については「破天荒な人生だと言われるが実は勉強家でいつもブツブツ落語をやりながら歩いていた。落語に真剣に取り組んだ人」と指摘。「国宝みたいな人で、その雰囲気が出ればいい。あとは(脚本の宮藤)官九郎さんの台本のせい」と笑いを取った。

 物語の冒頭から最後まで「語り」の役割も担う重要な役どころ。来年4月の撮影開始を前に「大河の収録は長くて頭が痛くなっちゃうので、どうにかならないかと思ってる」と笑いを誘った。

 ≪破天荒と言われるが勉強家≫五代目古今亭志ん生(本名・美濃部孝蔵)は1890年東京生まれ。明治後期から昭和にかけて活躍し、桂文楽、三遊亭円生とともに「昭和の3名人」と称される。若い頃はばくちや酒をこよなく愛し、借金から逃れるために17回の改名と引っ越しを繰り返したという逸話も。1973年に83歳で亡くなったが、全盛期は「座っているだけで面白い」と言われるほど。たけしはその芸風について「絵画で言えばマチス、ピカソのような抽象画に行った人」と説明した。

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2017年11月30日のニュース