峰竜太、初ノンフィクション 過疎から脱出した故郷・下條村の「奇跡」を本に

[ 2017年11月18日 08:20 ]

初のノンフィクション「“喜平さ”がつくった奇跡の村」を書き下ろした峰竜太
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 俳優峰竜太(65)が初めてノンフィクションを書き下ろした。タイトルは「“喜平(きへい)さ”がつくった奇跡の村」(幻冬舎)で、22日に発売される。自身の経験を記したエッセー「かんべんして下さいョ!」(集英社、2000年7月)以来、17年ぶりの著書となる。

 峰の故郷・長野県下條村を過疎から救い、財政状況も向上させるなど、自治体関係者から「奇跡の村」と呼ばれる改革を成し遂げた伊藤喜平前村長(82)の奮闘と、村人の姿に迫った一冊。峰は「これといった産業もなく、アクセスも決して良いとはいえない小さな村をここまでにしたことを残したかった」と話している。村では「さん」を「さ」と呼ぶため、タイトルも親しみを込めて「喜平さ」としている。

 長野県の最南端・下伊那郡のほぼ中央に位置し、山林が約7割を占める人口約4000人の下條村。自治体関係者からは理想を実現させた村として熱視線が送られ、国の省庁、大学、政府の関係者も含め、500以上の団体が視察に訪れていた。

 昨年7月の引退まで、伊藤氏は仕事のスピードアップに向け、村職員の意識改革を行ったほか、子育て世代向けに村営のマンションを次々と建設し若い人口を増やし、出生率をアップ。また、村民に資材を支給して農道や林道などの小規模な工事を村民自身に依頼するという型破りな方法なども行い、財政の緊縮に挑んで結果を出した。

 伊藤氏や改革に反対した人々、村民らを取材し、峰らしい温かい視点を加えて書き上げた意欲作。峰は「リーダーはぶれずに、魂を込めてやっていくべき。地方自治だけでなく、日本の未来へのヒントになると思っています」と力を込めている。

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2017年11月18日のニュース