佐藤浩市主演WOWOW「石つぶて」好発進!初回満足度「コウノドリ」超え

[ 2017年11月11日 13:30 ]

「連続ドラマW 石つぶて〜外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち〜」で本格初共演を果たした佐藤浩市(右)と江口洋介(C)WOWOW
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 俳優の佐藤浩市(56)が6年ぶりに連続ドラマ主演を務めるWOWOW「連続ドラマW 石つぶて〜外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち〜」(日曜後10・00、全8話)が5日に始まり、好スタートを切った。

 ノンフィクション作家の清武英利氏が書き下ろした著作を原作に、フジテレビ「振り返れば奴がいる」や映画「沈まぬ太陽」などの若松節朗監督が演出、テレビ朝日「相棒」シリーズなどの戸田山雅司が脚本を務め、2015年9〜10月に放送され、ギャラクシー賞月間賞に輝くなど高く評価された同局「しんがり〜山一證券 最後の聖戦〜」のオールスタッフが再集結。今度は01年に発覚し、政官界を揺るがした「外務省機密費流用事件」を描き、国家のタブーに切り込む。

 原作は、今年7月に発売された清武氏の「石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの」(講談社)。「石つぶて」とは石ころのこと。「1つ1つは小さな石ころでも、投げ続ければ敵陣に傷跡を残す確かな武器になる」という意味が込められた。外務省の汚職事件を掘り起こした名もなき刑事の姿を描く。

 殺人事件などを追う“デカ”ではなく、贈収賄や汚職などの経済犯罪を取り締まる警視庁捜査二課が舞台。タイトルに「山一證券」を入れ、と企業名を伏せることなく、その真相に迫った前作「しんがり」同様、事件の発端となる00年の九州・沖縄サミットや、当時のアメリカ大統領、過去の総理大臣の名称、実際の新聞社名や放送局など、普通のドラマでは敢えて仮名を使いそうな部分にも実名が飛び交うリアリティーあふれる仕上がり。

 佐藤が昭和を感じさせる熱い男を演じているのが新鮮。タッグを組む江口洋介(49)も“元マル暴”とあり、これまでにない乱暴な口調のキャラクターになっている。汚職事件の捜査がどのように行われるのか緻密に描かれる展開もあり、重厚感のあるテーマだが、エンターテインメント性もしっかり感じられる作品になっている。

 データニュース社が行っているWOWOW加入者を対象とした「WOWOWウォッチャー」(対象者1000人)によると、初回満足度は4・17(5段階評価)と高満足度の基準3・7を大きく超える高数値。視聴者の回答からも「主役級がぞろりの豪華な顔ぶれといい、事実に基づきつつもスリリングな展開といい、最後まで楽しめそう」(51歳・女性)「外務省の不明金が暴かれていく工程がおもしろそう」(54歳・男性)「佐藤浩市と江口洋介の2人がこれからどんな風に外務省に乗り込んでいくか期待大」(61歳・女性)など、初回のつかみは成功と言っていい。単純比較はできないが、地上波の秋ドラマの初回満足度と比較しても、トップのTBS「コウノドリ」(金曜後10・00)初回の4・05を上回っている。

 知られざる国家のタブーに触れていく「石つぶて」のスリルは他では味わえない。熱い男たちのドラマとともに、その事件の真相をじっくり見届けたくなる必見の作品になりそうだ。

 第1話の再放送(無料放送)は12日午前10時から。

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2017年11月11日のニュース