有田哲平が語る「脱力タイムズ」の妙味 「振り切れたお笑い」で節目100回放送

[ 2017年10月25日 15:00 ]

「全力!脱力タイムズ」で司会を務めるくりぃむしちゅーの有田哲平
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 くりぃむしちゅーの有田哲平(46)が司会を務めるフジテレビ系「全力!脱力タイムズ」(金曜後11・00)が27日に放送100回目を迎える。有田が節目の回を前にインタビューに応じ、番組への思いを語った。

 世界各地の最新ニュースや日本の社会問題を、思わず脱力してしまうような切り口で解説する新感覚ニュースバラエティー。“報道番組”という体裁だが、実は終始トピックスとは関係のない話題で脱線しまくるというニュースコント仕立ての番組で「斬新なお笑い」「振り切れ方が面白い」など、視聴者に支持されている。

◆「すぐに怒られて終わると…」「ゲスト芸人の色出る番組」◆

――2015年4月に放送が始まり、27日に記念すべき100回目を迎えます。

有田「何を一生懸命やっているのか分からない、ろくでもない番組。番組が始まった頃は、ここまで振り切ってはいませんでしたが、今のテレビでこんなにハチャメチャできる番組は中々ないかなと思います。すぐに“上の人”に怒られて終わるだろうと思っていたので、まさか100回を迎えるとは思いませんでした」

――印象に残っているゲストの芸人は?

有田「番組をご覧になっている人ならご存知だと思いますが、左端に座るゲストの芸人だけが“台本”を知らないで収録が始まります。細かくツッコミを入れる芸人や、台本の流れにうまく乗っかるボケの芸人など、芸人のキャラクターによって番組の色が変わっていくのが面白い。小籔千豊さんやサンドウィッチマン伊達みきおさんは、細かく細かくツッコミを入れて面白くしていただきました。バカリズムは『脱力タイムズ』の世界に入っていく、“変な報道番組の世界に入ってしまったんだな”というような感じにしてくれた。本日収録した(11月17日放送ゲストの)サンシャイン池崎も、戸惑いながらも大暴れしてくれました」

――ゲスト出演した女優や俳優も番組ならではの“振り切れた”演技をしますね。

有田「“こんなことやらせちゃっていいんですか”というようなこともNGなしでやってくださる方が多いです。本番で“たしか○○さんはクスリやってますよね?”と台本にないことをムチャ振りしても“はい”って答えてくださって。それを放送しても変な事件やネットニュースにもなりませんし。もし、本当の薬物事件になったら、“○○はこんなこと言っていた”みたいに取り上げられてしまうと思いますが(笑)。その発言だけがネット記事にならないのは番組内の『おふざけ』だとマスコミも分かってますからね」

――格闘家の前田日明さんが、お笑いコンビ・オリエンタルラジオの持ちネタ「武勇伝」を披露することもありました。

有田「いろいろ企画を考える中で、一番実現できないだろうなと思っていた案が『前田のあっちゃん』で元AKBの前田敦子さんをお呼びするはずが、間違えて前田日明さんをお呼びしてしまったというネタでした。これは無理だろうと思っていたら、スタッフが“なんとかなりました”って(笑)。スタッフはプロレスをあまり知らないので、前田日明さんがどれだけ暴れん坊なのか分かっていなかったのです。オリラジの武勇伝をやってもらおうとしていたので、僕が“それはダメだよ。無理だよ”って言ってもスタッフが“大丈夫ですよ”って言ってひかない。“いや、ダメだって”と強く言ったら“いえ、ご本人が乗り気なんです!”って(笑)。僕は子どもの頃からプロレスファンで、憧れのスターである前田さんに色々やってもらって本当に嬉しかったです」

◆出演者が笑いこらえて進行「報道番組ですからね(笑)」◆

――出演者が笑いをこらえて番組の進行を続ける姿が、視聴者の笑いを誘っています。

有田「今はスタジオの空気も随分“緩く”なりましたが、開始当初は“あくまでも報道番組だ”というコンセプトでやっていたので、スタジオではギャグをやってもシーンとしていました。カットが掛かってから、みんなが笑う感じでしたが、“なぜ笑いをこらえないといけないの?笑ってもいいんじゃない?”と思うようになり、空気が少し緩くなりました。ですが、我々出演者は『プライムニュース』(BSフジ)のような感覚でやらせてもらっていますので、ヘラヘラ笑ってやるのはご法度でございます(笑)。開始当初に来たゲストは収録後に首をかしげてましたからね。“突っ込んでも誰も笑わないんだよ…”って(笑)」

――タレントの滝沢カレンさんが危ういナレーションをする「THE絶景(美食)遺産」が話題です。漢字やカタカナの誤読を連発。視聴者のツボにはまってます。

有田「あのコーナーで、あんな大スターが生まれるとは思わなかった。実はカレンちゃんは別の場で録音しているので『脱力タイムズ』の収録スタジオには来たことがないのです。今度スタジオに来てほしいですね。カレンちゃんのVTR見てスタジオがどんなに盛り上がっているか知らないと思いますので」

――視聴者の方にメッセージをお願いします。

「かなり偏ったお笑いをやらせていただいています。どこかに怒られたら、一発で終わる番組ですので、怒られたら終わってしまいますが(笑)、これからも視聴者の期待を裏切らないように頑張ります」

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2017年10月25日のニュース