「みなおか」名カメラマン、とんねるずのアドリブ捉える緊張と喜び

[ 2017年9月27日 10:00 ]

ザギンでたけし流30年祝い!あの人気キャラクター姿で登場した(左から)木梨憲武、ビートたけし、石橋貴明(C)フジテレビ
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 フジテレビの人気バラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」(木曜後9・00)の30周年記念スペシャルが28日に放送される。タモリ(72)、ビートたけし(70)ら大御所芸能人と、大ブレーク中の「ANZEN漫才」みやぞん(32)ら人気芸人を迎えて豪華特番を展開する。石橋貴明(55)と木梨憲武(55)がメーン司会を務める番組は「とんねるずのみなさんのおかげです」としてスタートして以来30年。「仮面ノリダー」「保毛尾田保毛男」「青春の1ページ おかげです中学・高校」などのコントや「食わず嫌い王決定戦」「モジモジくん」「全落・水落シリーズ」「きたな美味い店」など名物コーナーを生み出し、視聴者を魅了してきた。ハプニングも多い現場で決定的瞬間を撮り続けてきたカメラマン、秋山勇人氏(テレビ番組制作会社ニューテレス)に現場の熱量や番組に対する思いを聞いた。

◆決定的瞬間撮るために…胃が痛くなる落とし穴シリーズ◆

――カメラマンとして携わる番組が放送開始から30年を迎えました。

「番組の仕事をさせてもらうようになって22年くらいなのですが、凄く光栄です。山梨県出身なのですが、山梨ではフジテレビが映る地域と映らない地域がありました。88年の番組開始時に僕の住んでいる地域は映らなかったのですが、凄い番組だと評判になり、翌年から放送されるようになりました。高校1年生の時だったのですが、学校に行くと(木梨憲武が演じた)ノリ子の物まねを皆やっているんです。凄い番組だなと思いましたね。『とんねるずの生でダラダラいかせて』(日テレ系)も人気で“いつかとんねるずさんのスタッフになりたいな”と考えていました。高校卒業後、専門学校に行き、たまたま『ニューテレス』という会社を受けるという友人がいて、一緒に受けたら幸運にも合格。入社後『みなさんのおかげです』をやっている会社だと知り、生意気にも入社してすぐ『番組のカメラマンをやらせてください』と直訴しました。2年目からレギュラーで使ってもらうようになり、憧れのとんねるずさんと仕事ができるようになったのです。本当にありがたいです」

――とんねるずとの初対面は?

「もの凄く緊張していたので、はっきり覚えていないです。嬉しさ半分、緊張半分でしたね。無我夢中で仕事しました」

――カメラマンとして最も印象に残っている企画を教えてください。

「出演者がドッキリで穴に落とされる全落や水落シリーズですね。突拍子もない動きを撮れたときは“やったぞ!”という気持ちになります。私がチーフカメラマンになってから任されるようになった企画なのですが、どこにカメラを置いたらうまく撮影できるだろうかとあれこれ考えるので、落とし穴シリーズのときは胃が痛いですね(笑)。音声さんや技術さん含めて総力戦です」

◆木梨さんに暴言「熱いよバカ!」恒例ネタに恐縮しきり◆

――最近は人気コーナー「きたな美味い店」や「ぶらり途中下車の○○」など、食事をするロケ中に、木梨さんが秋山さんに熱いものを食べさせてリアクションを楽しむ“いじりネタ”がありますね。

「はい…。本当に恐れ多いのですが、木梨さんに“熱いよバカ!”とリアクションしています。初めてやったときは違う反応をしたのですが、(演出を手掛ける)マッコイ斎藤さんに“ああいうときは『熱いよバカ!』ってやっていいんだよ”とアドバイスをもらいました。それからは『熱いよバカ!』と反応するようになったのですが、木梨さんは憧れの人。今でも凄く申し訳ない気持ちでいっぱいです」

――仕事を一緒にするようになってから、とんねるずの印象は変わりましたか?

「とんねるずさんはアシスタントやスタッフら現場の若いコたちにも目を配ってくれる。“そんなところまで見ているの?”と思うところまで見てくださっている。ですから、細かいところまで見られているなと思って努力しないといけません。最初は憧れの気持ちが強かったのですが、今は怖いと思う気持ちが強くなっています。いい意味で、緊張感のある怖さですね。2人の凄さを間近で見ているからこそですね。今も変わらず私にとって憧れの人ですから“秋山よくやったな”と言われるように頑張りたいです」

◆「若い人たちに経験伝えたい」石橋さんの言葉に感謝◆

――学生時代から憧れていた2人と一緒に仕事をする喜びが伝わってきますね。

「前任のカメラマンがとんねるずさんよりも年上で、若いころから一緒に仕事をしていました。私がチーフカメラマンを引き継いだ時に、石橋貴明さんから“俺はニューテレスの人にいろいろ教わった。今度は俺が教わったことを、秋山や若い人たちに伝えていかなければいけないんだ”と声を掛けてもらいました。そういう思いを持って接してくれるのが嬉しいですね」

――最後に番組ファンにメッセージを御願いします。

「とんねるずの2人は本当に面白いです。やっている企画もぶっ飛んでいますので、これからもずっと番組を見てほしいです。私が言うのもおこがましいのですが、この番組を見てテレビ制作をやりたいな、カメラマンをやりたいなという人が出てきて、この業界に入ってきてくれたら嬉しいですね」

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